個々で
チェリー「リア、一生あたしだけに血をちょーだい」
イファン「リア、一生あなたを私に守らせて下さい」
さて、いきなりなぜこんな言葉を掛けられたかというと、、、遡ること数時間前、、
屋敷の主人「おらっっ!てめぇちっとはきびきび動けんのかっ!きっちり金を払ってんだからその分働けやっ!この役立たず!」
リア「申し訳ございません!!お許しください!」
屋敷の主人「お前がいても全然作業はかどらねーじゃねーかー!!申し訳ございませんなんて、誰だっていえんだよ!!てめぇ次は分かってんだろうなっ!次はこっちが払ってる分のものお前の身体からきっちり貰うからなっ!!」
リア「それだけはご勘弁ください!!」
屋敷の主人「次は貰うからな!楽しみにしてるぜ。ガハハハハたまにはつまみ食いも有りだしな!」
と、言い残し屋敷の主人は自室に戻っていった。
リア「あのくそじじぃ!調子乗ってんじゃねぇよ!!くそやろうが!お前なんか命令がなければ向こう岸に送ってやるのにっ!!」
リアは屋敷で働いているメイドの一人だが、実際のリアの上司はこの国の王様だ。
リアはこの屋敷の主人が税金逃れをしている証拠を掴むのにスパイとして送られてきた。
しかし、屋敷の主人はことあるごとにメイドに訳の分からない因縁を付けてヒステリックに喚き散らし権力を盾に女性の身体を貪るというくそ野郎だ。
リアはメガネとロングの黒髪で、相手に地味な印象を与える。
いや、地味すぎて印象にも残らない程だ。
しかし、メガネの奥にはエメラルドグリーンでお人形のようなパッチとした目が付いており鼻筋も通っおり。髪の毛もおろせば腰まで伸びておりリアとは別の生き物かのように錯覚させるほど艶やかで誰もが思わず手を伸ばしまうほどだ。
まあ、簡単に言えば黒髪ロングのお人形さんだ。
そんなリアは今屋敷の主人から証拠を執務室から盗って来たばかりで、正直主人にバレないか冷や冷やしていたところだった。
リア「さっ!そろそろあいつも執務室に戻って気付く頃だし逃げるかっ!」
そうと決まれば行動が早いリア数少ない荷物をまとめ屋敷の馬を拝借しさっさと屋敷から証拠をもって逃亡した。
その頃屋敷から数キロ離れた森の上空では、、
チェリー「ちょーっと!なんでそんなことまで制限されないといけないのよっ!」
イファン「そんなの決まってます!あなたの被害者を増やさないためですよ!」
チェリー「そんなのあっちが差し出してるんだからありがたく頂くに決まってるじゃない!」
イファン「それはあなたが先に誘惑して操っているからでしょう!」
チェリー「だぁーってこっちだって血がないと生きていけないのよ~」
イファン「血は必要な分だけ国から献上されているはずです!それをあなたは、そこら変に捨てて関係ない方をおそっているじゃないですかっ!」
チェリー「だぁーってあたし吸血鬼だし。吸血鬼気まぐれで我が儘で欲しい物は手に入れないと気が済まないってあなた知ってるでしょう?」
イファン「ええ、存じております。なので、あなた方の一族には私の一族がお目付役として選ばれたのです。」
チェリー「本当に鬱陶しい一族ね!龍人族は慈悲深く公平そして真面目ってか!かはっ!笑えるわっ!執着心が強くて、番がいないと狂うくせに!」
イファン「当然です。番は慈しむものです!その存在がないと狂うのは仕方ありません。狂ってしまえば一族のもので尻拭いはします。番が出来ても求めるだけで傷つけるあなたの一族には文句を言われる筋合いは有りません!」
チェリー「はっ!自分の物をどう扱おうが自由よっ!てかあんたらの思想を押し付けてんじゃないわよっ!はぁー、ここであんたをやればもっと自由になれるわねっ!」
イファン「あなたになんか負けるはずはありませんよっ!お出でなさいあなたをこの世界から燃やし尽くして差し上げます!」
チェリー「はぁー口だけは達者ね。今度こそあなたの体の血を全部吸い取ってあげるわっ!」
イファンとチェリーは空中で本当の姿になり互いをやろうとしていた。
イファンは炎チェリーは氷を操ることが出来今までもこのような戦いは2人の仲の悪さから暫しあった。