↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

いちご

作者: Au毒芋
掲載日:2014/07/02

朝、洗面所に向かうと頬に妙なニキビができていることに気づいた。ぱっと見、普通のニキビと見かけは同じだが、ニキビの周囲が少し窪んでいた。


その時は気にも留めないで顔を洗えば消えるだろう。ストレス溜まってるなー、なんて思っていたが、次の日になってもそのニキビは消えていなかった。


一週間ほど経った。夜、相変わらず私の頬に居座り続けるニキビを凝視すると、なにか中心に緑の物が見えた。気味悪く思い、ニキビを潰そうとするとニキビは簡単に潰れた。というよりも頬から外れた、という感じだった。跡出来ちゃうなと私は思いながら寝床に向かった。


朝、起きてすぐに私は自分の頬の違和感に気づく。静かに頬に触れるとフワリという感触がした。驚いて鏡を見ると、私の頬から葉、植物の葉が生えていた。


「なに‥‥‥これ‥‥‥」


私は恐れて思わず独り言を漏らした。背中が冷たくなる中で、私は四肢があまり自由にならないことに気がついた。


葉を千切りとろうとしたその瞬間、私の身体が私の意思と反するように動き始めた。私の脚は玄関に向かっている。ついにドアを開けた私の身体は、そのまま何処に歩き出した。私は慌て、身体を止めようとするが、全く言うことを聞かない。私はそのうち、近所の空き地に辿り着いた。


空き地の中心まで来ると。私の身体はいきなり地に伏せ、それきり動かなくなった。固定された視界の中で、私は近くに倒れこむ人影を見る。人の形をした何かは、全身をツルのようなもので囲まれていた。そして、ツルの先には艶やかないちごが実っていた。


私は伸ばされ、動かなくなった私の腕に、ニキビを見つけた。そして指の先にはもう既にツルが絡みついているのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。