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初恋の人

みんなに嘘だってバレてないかな……。


だけど本当は……。


私、五十嵐すみれはずっと、鎌ヶ谷君のことがずっと好きでした。1()0()()()()()


♢♦︎♢♦︎


10年前、私が小学生になる前のこと。


私の家はお父さんが事故で亡くなってから、母親が女で1つで私を育ててくれました。決して裕福な家庭ではなかったけれど、辛いわけではありませんでした。それに友達に恵まれたから。


「すみちゃん、遊ぼ!」


「いいよ」


あのときの私は、好奇心旺盛で、遊ぶのがとても楽しかったんです。私は毎日のように友達と遊んでいました。そのとき、1番仲良くしてくれたのが、鈴花ちゃんだったんです。


「今日は何する?」


「かくれんぼしようよ!」


「いいね!」


鈴花ちゃんはみんなからの人気者で、いつも鈴花ちゃんの周りには多くの友達がいました。


「鬼ジャンケンするよ」


『ジャンケン、ポン』


「うわー、俺が鬼かぁー・・・・じゃあ、30秒数えるよ。1、2、3、4……」


鬼になったひろきくんが数を数える。それを聞いて、すぐさまみんな隠れ始めた。


「すみちゃん、一緒に隠れよ」


「うん。どこに隠れよっか?」


「あの木の裏とかはどう?」


「多分、バレちゃうよ」


「14、15、16……」


どんどん数が進んでいく。


「やばいよ、あと半分しかない」


「すみちゃん、じゃあここにしよ」


そう言って、鈴花ちゃんが私のことを引っ張った。隠れた場所は滑り台の下だった。


「28、29、30。よし、全員見つけるぞ」


ひろきくんはそう言いながら、公園を歩き、隠れてるみんなを探し始めた。


「ここ少し、狭いね」


「そうだね、でもすみちゃんがいるから全然怖くないよ」


滑り台の下は少し窮屈だったけど私は鈴花ちゃんと一緒だったからちっとも不安じゃなかった。


「あゆみちゃんみーつけた」


「見つかっちゃった」


「まさとくん、しゅんぺいくん、ゆうかちゃんみーつけた」


「うわー、見つかっちゃった」


みんなが次々に見つかっていく。


「みんな見つかっちゃってるよ」


「大丈夫!ここは絶対に見つからないよ」


滑り台の下は見通しが悪く、見つかりづらいところにあった。


「かおりちゃん、ひでとしくん、つかさくんみーつけた」


「うわーー、見つかっちゃった」


残るは私と鈴花ちゃんだけになった。


「残りは私たちだけだよ」


「絶対見つからないから」


少し、経つと外が静かになった。みんなが、私たちが隠れていたのを忘れていたのだ。


私たちは一旦滑り台の外に出た。


「どうしよう。みんな帰っちゃった……」


「大丈夫だよ。私がいるから」


私たちが話していると自分たちより年上の小学生の男の子たち5人が公園に入ってきた。


「おい、お前ら俺たちの公園でなにしてんだよ」


男の子たちは私たちを見てすぐに睨みつけてきた。


「何?私たち遊んでただけなんだけど。それにここはみんなの公園でしょ!」


鈴花ちゃんが言い返した。


「は?生意気言ってんじゃねぇぞ」


鈴花ちゃんは男の子たちに突き飛ばされた。


「どっちが上なのか分からせてやる」


男の子たちはそうやって立ち上がった鈴花ちゃんをすかさず突き飛ばしていく。


鈴花ちゃんはボロボロになりながらも立ち上がった。


「悪いのはあなたたちだよ。だからあなたたちに公園は使わせない」


「ははは。まだ生意気言えるのか?なら次は殴ってやるよ」


男の子が殴ろうとしたとき


「やめてーーー!!!」


私は鈴花ちゃんの前に立ち塞がった。自分でも分からないけどそのときは体が勝手に動いたんだ。


「おまえも生意気言うなら殴ってやるよ!」


そう言って、男の子たちは5人で私と鈴花ちゃんを殴った。私たちは口が切れて血が出たりした。


年上の男の子たちに私たちはなすすべがなかった。


誰か……助けて……。


そう思ったとき、1人の男の子が現れた。私の目からはその人が本当のヒーローに見えたんだ。


「妹をいじめるのはやめろ!!!」


「は?妹?こいつらの兄貴かよ」


その男の子は5人相手に全く怖気づいたりしなかった。


そして、体をボロボロにしながらも私たちを守ってくれたのだ。


「なんなんだよおまえ」


「い゙も゙うとを゙い゙じめ゙る゙な゙」


その男の子は体がボロボロになろうが顔から血を出そうが私たちを守ってくれた。


「こいつきみがわるいよ。もう帰ろうよ」


男の子のうちの1人がそう言うと男の子たちはみんな帰っていった。


私を助けてくれた男の子は怪我をした体で笑顔を向けた。


「琴羽、大丈夫か?」


「琴羽?」


「えーーーーー!?あれ?琴羽じゃない……!!」


私たちをさっきから妹と呼んでいたし、もしかして妹と間違えて助けてくれたの……?


でも助けてくれたんだ。・・・・お礼を言わなくちゃ


「あの、ありがとうございます」


「はっずーーー。俺、間違って知らない子を助けちゃった!?」


「あの、名前を聞いてもいいですか?」


「俺はかまがやゆうと!!!」


「ゆうとくん……」


鎌ヶ谷悠人君、彼は私にとっての命の恩人(ヒーロー)であり()()()()でした。


ゆうとくんはその後、妹を探すと言って去っていきました。


「ゆうとくんかーー。かっこよかったね?すみちゃん!!」


「うん!!」


私が鈴花ちゃんが言ったこの言葉の真意に気づいたのはショッピングモールのときでした。鈴花ちゃんも鎌ヶ谷君に助けられてから、彼のことを好きになっていたのです。

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