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暗がりの町

第二話目も読んでくれるなんて!!

感激です

雲の上にいるようなついさっきのことから考えるとありえない感覚を覚え、フリスクは目を覚ます。

意識はあるものの、まだ眠気が残っている。

重い瞼を開くと、そこには、木目調の天井が広がっていた。

ここはどこだろうか。

そう思いながらもフリスクが動けずにいたとき、

扉の開く音が耳に入った。

その方向を見てみると、バーテンダーのような恰好をした

俗にモンスターとでもいえるものがこちらに近づいてくるのがわかった。

フリスクは顔のほうを見上げる。

頭といえる実態はないものの、黒い淵の眼鏡はまるで本当に鼻にかけているように動き、安定している。

まじまじと前のいた場所では伝説と言われた`モンスター`の不思議な姿を見ていると、そのモンスターが先に口を開いた。

「大丈夫ですか?それと私の顔に何かついてます?」

いや顔ないだろ、と、思わず突っ込みたくなるのをぐっとこらえる。

新手のギャグなんだろうか。

「大丈夫、です。それとここは。。?」

彼はベットの近くの座面が小さく脚の長いアンティーク調に腰かけ、足を組みながら答えた。

「だよね。やっぱり君は人間なんだね。。。」

とても不思議そうにモンスターはフリスクを見つめる。

「ここは絆の町。そしてこの場所は私の家の客室だよ。」

「アメリカっていう物語知ってるかな?あの物語の舞台みたいなところなんだ。」

急におしゃべりだな。

しかし絆の町?

そんな名前の町元居た場所にはなかったはず。

ここに来た要因は時計だった。

‘モノ‘に付与される一般的に魔法と呼ばれる効果はその`モノ`と関係のあるものだ。

それならここは過去ということか。

多く疑問は残るもののフリスクはそう結論付けた。

フリスクが次の質問に移る前に前にモンスターが口を開いた。

「で、一番気になっていたことがあるんだけど。」

「どうやってここに来たの?」

「今、人間とモンスターは争いあっていて、国家間の行き来は禁止されているはずだけど。」

「え?まって今の時代は国家間で争いあってるの?」

フリスクは考えるより先に口を開いた。

確かに前いた時代ではモンスターが迫害されほとんど幻の存在とまでいわれていたのだから、

それ以前に大規模な戦争があったのは想像に難くないが、自身がその時代にいることに驚きを隠せなかったのだ。

しかし驚いたのはモンスター側も同じなようで、フリスクが自身のおかれている状況を全く理解できていない様子に驚いていたようだった。

しかしモンスターはしばらく考えた後なにかひらめいたように、手をたたいた。

「いやね。なんか好きだよ。その設定。SF的というか。言動から君は違う時代からきたんだね。」

そのサッシのよさにフリスクはしばらく硬直したが、その硬直を違うように解釈したのかモンスターは熱が冷めたようにこう続けた。

「ごめん。そんなわけないよね。私、物語がすきでさ。しかも珍しい人間がきたもんだから興奮しちゃって。」

モンスターは反省したように実際はない頭部をかかえるようなそぶりを見せる。

「(小さく)僕の悪い癖だな」」

フリスクは彼が信用に値するものなのか確証を得れていないことからその場事実を伝えることができなかった。

彼は少しの間をおいて落ち着いてからこう提案した。

「けど君がここのことを全く知らなくて、状況を理解してないってことは事実だね?」

フリスクは小さくうなずく。

「じゃあ、しばらくここですごすといい。私の家には書物がたくさんあるからね。ここについてしるには十分な情報量なはずだ。」

「いいんですか?話から察するに僕は敵対国の人間ですよ。」[

「そうか。じゃあ君は私たちに何かしたのか?」

遠慮からでたフリスクの言葉だったが、正論で返されてしまったせいで、

一時沈黙が生まれる。

「ちょっと来てくれないか?」

モンスターは椅子から立ち上がりながら言う。

まだだるい体を無理やり動かし、ベッドからおり、モンスターの後に続く。

部屋を出て、階段を2階分ほどおり、目の前にある一つの扉を開ける。

中は暗闇でなにも見えなかったが、モンスターは位置を知っているかのように部屋を歩き、

使い古されたろうそくに次々とマッチで火をつける。

あたりに炎の光が広がり、急なまぶしさにフリスクはおもわず目を閉じてしまう。

目を開くと、そこには巨大な書斎が平がっていた。

ざっとみたところ総本数は17000ほどだろうか。

「好きに見ていくといい、歴史から最新技術、魔法、食品、までどのジャンルもそろっている。あぁ、魔法に関して言えば君は人間だから関係ないか。」

魔法について関係ない?確かに今早急に必要なわけではないが、不思議な言いようだ。

「なぜ、魔法は関係ないと?」

その返答をモンスターは予想していなかったようで、少し戸惑った様子を見せる。

「えぇと、だって人間は魔法が使えないだろう?モンスターだけしかその力はないのだから」

フリスクは戸惑う。

どうやら今までの世界とは常識が違うようだ。

元の世界では、モンスターのほうが魔法の扱いにたけているのは事実だったが、人間が使用できないなんてことはなかった。

この世界は時代が違うだけでなく、並行世界のように若干のずれがあるのかもしれない。

それとも今までいた世界とこの世界の間でなにかが?

さらに情報が必要だこの世界の今から先まで把握せねば帰ることはかなわないだろう。

「確かに魔法は得意ではありませんが、使えないことはないです」

そういってフリスクは手を開き、手のひらの上で小さい炎の竜を泳がせる。

戦闘は苦手だからこんな感じの芸くらいしかできないんだけど。

フリスクが魔法を実際に発動させたことに対して、モンスターは非常に強い驚きを受けている。

「嘘だろ。まて本当に君は人間か?」

はい人間ですけど。

「こんな技術が人間にあるのなら我々は死を受け入れ待つことしかできないじゃないか」

モンスターは深い絶望をしたように近くの椅子に崩れるように座り込む。

そうか。この世界の人間が魔法を使えないのなら今なおこうして争いが絶えないのは、人間の軍事力が絶大だからだ。

そこに唯一のアドバンテージである魔法を人間が取得したら、モンスターはの敗北は確定してしまう。

モンスターはしばらく考えてからもう一度なにかつぶやきながら立ち上がり、フリスクに近づく。

「いや違う。おかしいだろう。人間が魔法を使えないのは人間にエネルギーを使用するための機関が存在しないからだ。」

「君はそれがあるってことだろう?これは脳に続いてまだ全くの未解明で我々も全貌を把握できていない。」

「なのにそれを生成することなんて不可能じゃないか」」

「なんだ?君はモンスターと人間のハーフなのか?」

さっきまでのやさしさや気遣いのおもかげはあるものの、

自身らを滅ぼしかねない可能性が目の前にいることから大きな焦りと不安感を持ってを接してきているのは明白だ。

こちらが返答に困っているとしばらくたったあとに少し穏やかな口調でモンスターがこう続けた。

「すまない。まただ。君はなにも知らないのに問い詰めるような言い方をしてしまったね」

「いや、こちらこそなんか。」

「君が誤る必要はない。私は今の状況をじっくり考える必要があるから一回のリビングにいるよ」

「好きなだけ見て行ってくれ」

そういうとモンスターは扉を開け階段を昇って行った。

さてと。。どうするか。まずはこの世界の常識からだな。

フリスクは書斎を見て回る。

そこで興味深い、というか、相反していて不自然な本を見つけた。

右にはタイトルに`人間の虐殺`と書かれた本がある。しかし左には`モンスターの起こした悲劇`という文字が表紙に刻印されている。

フリスクが右の本を手に取るとやはりタイトル通り、人間が引き起こしたこの戦争についてつづられている。

しかし左の本にはモンスターが悪役として登場している。

つまり、この本はどちらも違う国で発行されたもののはずだ。

自身で自国を批判するなんてこの時代には許されていないだろうから。

フリスクの彼に対する興味や信頼が上がっていくのは必然だった。

この時代に味方の言い分も敵の言い分も照らしあわせ、真実にたどり着かんとするその姿勢はとても心惹かれるところがあるからだ。

フリスクはそれから数時間、その世界の物語に触れていった


戦争の序章 一部切り抜き


高度な技術力と知能を併せ持つ`人間`

未解明の`魔法`という技術を扱うことにできる`モンスター`

彼らはお互いを尊重・尊敬し、繫栄していた。

しかし徐々に、人間はモンスターを敵対視するようになっていった。」

人間はモンスターとの平和協定を破棄し、モンスターが最も大切にしている、平和の都市「アルミネ」を襲撃した。

モンスターは自身らをを守るため、最大限応戦したがその抵抗むなしく、都市はわずか1日で人間の手中に落ちた。

それを起点に争いの激しさは増し、それおからおよそ8年。

両国の国民は終わらない悪夢に目の光を失っている。


byラシウス


次回作,

ご期待ください!!!

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