藤崎徒然日和
徳川家康「お待たせしました、天海殿。これは！？」
天海「家康、ワシが本能寺から生き延びた織田弾正忠天海だ」
天海「山崎の戦いで生き延びた明智天海にござる」
天海「平泉より生き延びジンギスカンとなって戻ってきた源天海義経です」
家康「今日はなんだか天海がたくさんいるね」
家来「はい。しかし私には見分けがつきませぬので、お館様ならと」
家康「うむ。とりあえずジンギス天海さんには帰っていただいてよろしいかな？まず時代が違うよね」
ジンギス天海「家康殿は誤解をされておられますぞ」
家康「ほう」
ジンギス天海「北海道の本場のジンギスカンを食べてからにしていただきたい」
家康「それよく言われるんだけどさ、やっぱり羊は羊だもん。帰っていただいても、、、」
ジンギス天海「将軍家は源氏にござりますぞ」
家康「あーそれ言われると困るよね。家来、丁重にもてなせ」
家来「は！」
ジンギス天海「かたじけない」
家康「問題はあとの二人なんだけどなぁ」
家来「お館様、天海殿が」
家康「なに、どしたの？」
家来「天海様が追加で来られております」
家康「居酒屋の注文みたいなノリで言われても困るんだけどね」
天海「これはまたどうしたものやら(笑)私が芦名出身の天海オブ天海です」
天海「平蜘蛛と共に爆発し髪がチリチリになってしまい剃ったら天海になった松永にござる」
天海「桶狭間で難を逃れた今川天海にござる」
天海「実は女性だったかも？
敵に塩を送ったのは事実ではないかも？お酒は大好き上杉天海です」
天海「ゴルゴダ丿丘デネ、色々アッテ青森二流レツイタノネ。モウ天海デイイヨ」
天海「足利尊氏とずっと学生たちに覚えられてきた教科書に載ってる謎の人物、天海にしていただきたくいざ参りました」
服部半蔵「松尾芭蕉にござる」
天海「異世界から来た中身、高校生ですが」
家康「え、ちょっと待って。怖いんだけど？整理していい？」
天海たち「どうぞ」
家康「てか、この中に明らかに天海じゃない人いるよね？天海にして欲しいとか、松尾芭蕉ですってさりげなくカミングアウトしてる人もいるし。ここハローワークじゃないからね」
天海たち「いやはや某どもにはなんのことやらさっぱり(笑)」
家康「え、ひょっとしてこれ生き延びたかもしれないならとりあえず天海説発生する的な感じ？」
天海たち「そもそも天海とは？それすなわち天海であると家康殿が認識すればそれはもう天海なのでは。箱の中身が天海かどうかは開けてみるまでわかりませぬ」
家康「哲学に逃げたね。間違った量子力学まで入ってるし。でもいいや、別に天海たいしたことないしね」
天海オブ天海「え？」
家康「まぁ今は仲間が何人いても困らないし、かくいうワシも影武者かもしれんからね。本当の家康なのかワシですらわからんもの」
天海たち「つまり家康殿が天海であるということも」
家康「だよね。家康天海説、斬新すぎるけど絶対無いとも言えないよね。もうわけわかんないよね」
こうして家康(仮)と天海たちは本場のジンギスカンを共に食べ、関ヶ原の戦いの火蓋が切られたのでした。
小早川「家来、ちょっと良い？」
家来「何用で？」
小早川「望遠鏡貸したげるから、みてごらん」
家来「徳川殿の陣地がなにやら天海殿と家康殿で埋め尽くされておりますな(笑)」
小早川「笑い事じゃないんだけどね(笑)え、もうわかんないよ。どうしたらいいのコレ？」
こうして関が原の合戦は東軍の勝利となりました。
家康「まぁ色々あったけど結果良ければ」
家来「殿、天海殿がお会いしたいと」
家康「またぁ？どうぞ」
天海「六条河原より生き延びた石田天海にござる」
こうして江戸幕府はドンドン天海を増やすことで２００年の天下安泰を築き上げたのでした。おしまい。
