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藤崎要の徒然なるままに  作者: 藤崎要
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ダシの文化


 私はこういう知ったか野郎どもを見ると、丼ぶりで頭かちわりたくなるんですが。


男の調理というものの代表格がまさにそんな感じで、ほうどれどれやってみと見てたら片手鍋いっぱいに水を入れよりやがるんですよ。


で、そこに昆布だの煮干しだのを入れてアクとってと。


【お前はいったい何人分のダシ汁をとるつもりなんや?】てなるわけ。


うどんならせいぜい150〜200ミリリットルで、うどんが入った丼ぶりに注いだときにええ感じになるわけですよ。やから普通の片手鍋なら底から1センチくらいの水の量でええわけ。やけど昆布と煮干しをこれ見よがしに入れたいもんだからと水をドボドボに入れるんですよ、奴らは。


一人飯貧乏孤独鍋とか言いながら何人分のスープ作ってんねんてなりません?店でも開くつもりなんかと。悲壮感が全然伝わってこないんですね、材料費がかかりすぎてて。アルコールで流し込むとか、もうゴミでも食っとけと。アルコールは、お金持ちの嗜好品であって貧乏人が現実逃避するために飲んでたら酒代はもちろん健康的にも余計に貧乏になるだけなんですよ。


てか、スープなんか調理過程で発生する水分で十分だと。【鶏ガラを使えば安く出来ると思ってるフシすらある】しな。


主婦が一旦入れた買い物カゴの中からいかに余計なものはないかと考え外そうとするなか、余計なものを隙あらば入れようとしてくる邪教徒が旦那という生き物なんですね。


ソレも元は幸せにするからと、とんでもない嘘をつくとこから始まるわけで。特に若くして結婚なんかすると、コイツはなんも考えず性欲のおもむくままにハッタリかましてたんやなとある日気づく事になるわけですよ。じゃあ後は稼ぎしかないやろって、そこでケチられた日には人生詰んだ気にもなりますわな。


美味しいものを食べに連れて行ってくれる=美味しいものを知ってて甲斐性があると勘違いしソレを見抜けなかった自分にも、他の子達より大人になってる気がすると色気づいて思い込んでた自分にも、もちろん重過失と保険屋が認定するほどの落ち度があるわけだけど。


結果、ウチのカスをよくひろてくれたな、お前も私と同じようになれという義母の悪魔のような顔さえ浮かぶことでしょう。


てか、ソレをマッチングアプリとかで見抜けるんか?と。そもそも自身がダシ汁を片手鍋いっばいに作ってるようではまず気づくこともあるまいて。

百聞は一見にしかずとあるように、自身が経験せねばわかったつもりでわかってなかったことになるわけですよ。


下手な蘊蓄とかよりも、多くの人間の中から「いや、二人ぶんなら水はこれだけでええよ」と言う相手、そしてソレをさりげなくやってくれる人を見逃してはいけないということなんですね。


何もできない相手というのも困るけども、将来偉そうにふんぞり返って指図してくるクソジジイの車椅子をおす自分の姿に幸せを想像することは大半の方が無理だと思います。それが、お金には何不自由しない生活と引き換えだとしても人間には我慢の限界というものがあるからね。


 友達とデザイナーズベイビーの話題をしてたんですが。そんなこと出来るのかどうかはともかくとして、遺伝子が血統に与える影響というのは遺伝よりも環境のほうが大きく、サラブレッドをみてもわかるように何世代か重ねてどうか?というようなもんですから、大金をはたいて優秀な子をという浅はかな方もおられるようですが、浅はかな遺伝子がそのまま受け継がれることは間違いないでしょうワラ


この人なら違いないと思う自由は誰にでもあり、この人しかいないと盲目になることで得られる不自由というのもまた誰にでもあるわけで、性の経験なんかはいくら重ねても相手を見る目は養われないので、人を見る目というものはむしろ人以外の幅広い経験から活かされると思います。

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