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冬童話2021/虚構の幸福論

作者: 非行傷女

さむい さむい


つめたいふぶきがびゅうびゅうと ふいている


さむい さむい


みをよせるあいてもなく おれはからだをまるくする


さびしい さびしい


なかまはおれをおいて さきへいってしまった


さびしい さびしい


なかまたちはもう ゆきやまをこえただろうか


としおいたおれは あるくのがおそかったから


としおいたおれは じゅうぶんいきたから


もうここでねむっても いいのだろうか


つめたいふぶきがびゅうびゅうと ふいている


きがつくと みどりのはらっぱがいちめんにひろがっていた


つめたいふぶきはやみ あたたかいかぜがふいている


とおくでなかまがおれをまっていた


ああいまいくよ まっていてくれ


おれはひとつとおぼえをあげ なかまのほうへはしっていった


だれもいないゆきやまで


としおいたいっぴきのおおかみが しあわせそうにねむりについた

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― 新着の感想 ―
[一言] 自然の摂理は厳しいですね。 他の動物の餌となるために痛い思いをして死ぬのと、寒さには震えるけれど眠るように死ぬのと、どちらが幸せな最期なのか、この作品を読んでいて考えさせられました。
[一言] 寂しいけれど、これもまた自然の摂理。 静かな夜に眠りについた狼ですが、彼の見る夢はとても温かくて優しいものでほっとしました。
[一言] なんだか切なくてジーンとくるお話でした。
2020/12/21 12:19 退会済み
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