第十一回 「サブリミナル小説、○ンコ愛してる」
Nコード N6950EQ
「サブリミナル小説、○ンコ愛してる」
澄川三郎先生
うんこ!(挨拶)
突然ですがなぞなぞです。
ケーキ屋の娘の名前はケイコ。じゃあ饅頭屋の娘の名前はなーに?
……
…………タイムアップ!
答えは「あんこ(餡子)」でした~!
○んこだと思った? ねえ、○んこだと思った?
「サブリミナル小説、○ンコ愛してる」
澄川三郎先生
叙述トリックをこれでもかと用いた作品です。
無中生有の計とでも申しましょうか。
何気ない恋人との日常を叙述トリックでミステリアスな非日常に様変わりさせる、素晴らしい高次元なテクニックです。
何回も読んでいると、その緻密に計算された構成に気付き驚きます。
サブリミナル小説とありますがその通り。読者の心に刻み込むために幾重にも散りばめられた巧妙なパワーワード。
文学的に紐解いていくと、その黄金比の芸術っぷりに腰を抜かしそうになります。何回も読むことで数式を解いている様な快感があります。
しかし、敢えて私は言いたい。記憶を無くしてもう一度読みたいと。
何故なら、一度目のインパクトに於いてこの小説と並ぶものはそうそうないでしょうから。
うんこ小説界の水玉コラージュ。
今の沈んだ世相を吹き飛ばすようなパワー溢れる本作を是非お読みください。