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作者: 荻マイル

 人類の歴史は戦争の歴史。

 きっとこの先、人が争いを止めることはないだろう。

 人と人が争い、村と村が争い、町と町が争い。気づいてみれば、国と国が争っている。

 人の歴史はそれの繰り返しだ。

 何十年経っても何百年経っても、もしかしたら何千年後になったってその本質は何も変わらないのだろう。

 たくさんの人たちがどんなに願い求めようとも、たった一人の欲望によって争うは起こってしまうのだろう。

 理不尽な略奪がか弱いものを襲い、それに反抗した弱いものたちが力をつけ、強きもの襲う。人類の歴史なんて、そんな血と争いにまみれたものばかりだ。

 そこから垣間見える結論はたった一つ。


 人が人と争うことは、それぐらいに根強い本能なのだと


 だが変化はあった。

 しかも悪い方向に。むしろこれは退化と言ったほうがいいのかもしれない。

 それは人類最大の罪。世界中を争いに巻き込んだ二回目の世界大戦ことだ。

 連合国が開発した、様々な『化学兵器』が登場し、陸を、海を、空を支配した。

 もちろん一回目の世界大戦だって化学兵器は存在はした。戦車も、戦艦も、戦闘機あった。でも、『魔術』を前にしては全く歯が立たなかったのだ。

 それが、二回目の大戦では、それが完全に逆転した。

 砲弾ごと敵をなぎ払っていた魔術は弾き飛ばされ、海上で戦艦を叩き割っていた魔術は海の藻屑となり、戦闘機を貫いていた魔術は灰になった。

 簡単なことだ。ただ、西暦が始まるよりも前から、人類が追い求めてきたその不確かな概念は、『科学』という17世紀頃にぽっと出てきた確かな概念により敗北をした。

 ただ、それだけのことだ。

 かつて、戦争の歴史の背景に常にあった魔術という概念は、『終わった概念』とまで言われるようになり、かつてドラゴンブレスとまで言われるほど恐れられてきた魔術は、ただのマッチの火同然になってしまった。

 世界の国家も『魔術』と『科学』のパワーバランスが変わったこと、ただそれだけのことが大きな変化をもたらした。

 強力な魔術師の育成にではなく、大量の兵士育成と兵器開発に予算を割き、それを製造、整備するに人員にコストを割く。

 これにより、争いの歴史背景はこれから大きく変化していくことだろう。

 でも、だからといって世界で起こることは変わらない。

 化学兵器で誰かの命を奪うものがいれば、魔術で命を奪われる誰かもいる。

 今も世界のどこかで、理不尽に奪うものと奪われるものがいる。

 人間という醜い生物の手によって。


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