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作者: 碧井うみ


静かな静かな部屋の中

冷蔵庫の音だけがブーンと鳴っている


もしかして

もしかすると

今外に出てみたら、世界には僕しかいないのかもしれない


僕はぬいぐるみのクマさんを抱きかかえて、外に出る

お星さまがキラキラしていた

あたりは、やっぱりしんと静まり返っていた


「おーい、誰か、いる?」

小さな小さな声で、僕は聞いた


すると、そばにあった植木がそよそよと揺れた気がした

でも、なんて言っているのか聞こえなかった


「おーい、誰か、いる?」

さっきよりも少し大きな声で、僕は聞いた


すると、そばにあった小石が、コトコトと揺れた気がした

でも、なんて言っているのかは聞こえなかった


「おーい、誰かいる?」

大きな声で、僕は叫んだ


すると、僕の持っていたクマさんが

ニタアッと笑った


「ひっ…!」


僕は思わず手を放した


クマさんは初めヒヒヒと小さく笑っていたが

その声はだんだんと大きくなった


僕が、「もうやめて!」と叫んだ声は、笑い声にかき消され、自分の耳にすら届かなかった




(誰か助けて!)




そう思った時だった


急に、体がポカポカした

いいにおいがした

僕の目に光が満ち溢れた








目が覚めると、ママがいた

「ママ!」と叫ぶと、ママは僕をぎゅっと抱きしめた



クマさんのぬいぐるみは、僕のすぐ隣に落ちていた

いつものちょっと抜けた笑顔で、かわいらしくそこにいた




「ママ、僕ね、怖い夢を見たんだよ」




すると、ママは突然僕をぎゅっと強く抱きしめて






















ニタアっと笑った



















お読みいただきましてありがとうございました。もしよろしければご意見・ご感想等お聞かせください。

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