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傭兵団の料理番  作者: 川井 昂
三章・僕と我が儘姫さん
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三十八、側近さんたちと激辛ギョウザ・後編

「シュリ! 違う、そこはタオル!」

「す、すみませぶほぉ!」


 姫様があの青年から料理を食べた次の日。

 儂の目の前では、その青年が姫様から蹴りをくらってるところじゃ。

 鍛錬場での姫様は、それこそ誠実に鍛錬に励まれるお方である。

 剣術、槍術、体術、馬術、弓術と、姫様の鍛錬は多岐に渡る。

 儂としては女性らしく、礼儀作法と学問を修めて欲しいところなのであるのだが……ああして体を動かしているときの方が、姫様は実に大人しく癇癪を起こされないのだ。

 困ったお方であると同時に、幼い頃から見ている自分にとってはきかん坊の孫を見ておる気分でもある。


「なあコフルイ。シュリのおかげで俺たちの面倒は減ったが……あいつ、そのうち死なねぇか?」

「まああと二日ほど見てみようでないか。それでも駄目なら、厨房に引っ込んでもらうわ」

「まあ姫様が手元に置くと決めたわけだからなぁ……」


 儂の隣にネギシが現れ、タオルで額と首の汗を拭っておった。

 片手には長大な槍が握られておる。穂先は紅く、柄は成人男性三人分ほどの長さ。

 平地での白兵戦ならば、かのクウガにも劣らぬと豪語するネギシの槍術と棒術は、確かに目を見張るものがある。

 ネギシはその槍の石突きを地面につけ、楽しそうに姫様とシュリを見ておる。


「まあ、シュリが姫様の癇癪を全部受け止めるほどの人間なら、俺らは楽できるっちゃ楽なんだかな」

「失礼であるぞ、ネギシ」

「こりゃ失礼『老獪刀(ろうかいとう)』殿。いや、師匠の方がしっくり来るかい?」

「黙れ『天災槍(さんさいやり)』。儂はお前を弟子と認めておらんと言っておろうが」

「は! そうは言いながら俺と姫様に武術を教えてくれたじゃあないかよ」

「……無駄話はここまでだ」


 儂はそう言って話を切ると、歩を進める。

 その先には、倒れたシュリに蹴りを入れる姫様の姿が。


「痛いです! 水じゃ駄目でした!?」

「そこはあのチキンカレーとやらをよこせ! 疲れが吹っ飛ぶ!」

「さらに汗を掻いて脱水症状になるから絶対駄目ですよ!!」

「そこまでにしてくだされよ、姫様」


 二人を止めながら、儂はチクリと胸の奥に針が刺さったような痛みを感じた。

 これはきっと、嫉妬。

 短い時間でここまで姫様と語らえたシュリに対する、嫉妬であろうな。






 儂の名はコフルイ。幼き頃よりグランエンド家に仕える護衛である。

 若い頃は先代の国主様と共に戦場を駆け、年老いてからは護衛として国主様一族を守ってきた。

 現在の国主、ギィブ様にも仕えたことがあるのじゃがの。

 今はギィブ様の命令で、末の姫となるアユタ姫様の護衛をしておる。

 この姫様、幼い頃からかなりの偏屈もので偏食家であったな。

 気に入ったことしかせず、気に入った食べ物しか食べず、気に入ったことしか覚えず、気に入ったものしか側におかぬ。

 その生き様は、あまりにも刹那的でどこか輝きを放っておった。

 最初は、そりゃ拒まれて逃げられたもんじゃ。屋敷中を逃げる姫様を捕まえるのも一苦労であった。

 そのうち、もう一人同年代で護衛として命じられたネギシも加わり、儂の苦労は増えたもんじゃ。

 最終的に、襲ってきた姫様を返り討ちにして認められたのは、今も笑える思い出である。

 ネギシも儂に襲いかかってきたの。あの頃のネギシはかなりの暴れん坊であったからな。

 それを返り討ちにし続けていると、段々とネギシが儂の動きを覚え、剣を持ち、槍を持ち、最後にはあんな巨大な槍を握って戦場を駆けておった。

 儂のことを師匠と呼ぶが、儂は奴を弟子として見たことはない。

 ただ、面倒のかかる困った孫のようなもんじゃ。


 さて、姫様があまりにも癇癪を起こされるのでとうとう、姫様専用の砦が作られ、そこに押し込められた。ついでに訓練兵を入れて、いざという時の姫様のための肉壁にもなってもらうこととなった。

 それがこのダイダラ砦じゃ。

 所謂左遷部署……と言いたいところであったが、それを姫様が変えてしまった。

 どう変えたかというと、姫様自らが積極的に鍛錬に参加し、兵士と共に努力為されて居るからじゃ。

 こうなったら、兵士たちの意識も変わる。なんせ守れと言われた存在より弱くては、示しが付かない。

 何より相手は国主様の娘とは言え女性。女よりも弱いなんて、男の矜恃が傷つくであろうよ。

 そのダイダラ砦に、数日前から新入りが来た。

 なんでも国主様からの手紙によると、当分こちらで姫様のために料理を作らせろとのことじゃ。

 姫様は……食事に関しては誰も満足させられなかったのだが……と思っていたのだが、結果としてみたらどうだ。

 姫様は満足なされ、こうしてシュリを側に置いてなさる。

 国主様の人選は見事としか言いようがない。


 二日後になってみたら、どうだ。


「シュリ」

「はいはい……タオルです」

「よろしい」

「もう少ししたら水も用意します」

「よろしい」


 シュリはすっかり姫様の対応に馴染み、蹴られる回数が劇的に減ったではないか。

 儂はこれに、驚きを隠せなかった。


「凄いな、シュリは」


 儂の隣に来たネギシも、楽しそうに感心しておった。


「あんだけ姫様の我が儘に付き合えるのなんて、俺とコフルイしかいねえと思ってたんだが」

「儂も同感だ……あのシュリという男、大した人たらしよな」

「間違いねえ」


 カラカラとネギシは楽しそうに笑った。






 そうして一週間が過ぎた頃。

 すっかりシュリはアユタ姫との関わりになれてしまったらしく、めっきり蹴られたり殴られたりする回数が減った。

 儂はそれを、別の仕事をしていたために砦の窓から見ていた。

 眼下に見える、アユタ姫の仏頂面。

 しかし、儂にはわかる。あれは機嫌の良い時の顔じゃな。

 打てば響く側仕えの人間を持てば、姫でなくとも機嫌はよくなるだろう。儂とて同じじゃ。

 今となっては嫉妬もどこかへいってしまった。

 代わりにあるのは、安心感。

 儂が死んだ後、姫は癇癪を振る舞って孤立するかもしれないと不安を持っておったが、シュリがおれば安心であろう。

 ……あいつが帰りさえしなければ。

 儂は手元の書類を持ち直し、再び廊下を歩く。

 さて、残った仕事を片付けねばな。


 大体の仕事を片付けた儂は、再び別の用事で廊下を歩いていた。

 その間にも、残した仕事の効率の良い終わらせ方を考えておるわけで。

 この砦に来て、姫様に触発されて真面目に鍛錬する訓練兵が増えたのは嬉しいのだが、その分仕事が増えるのはいただけない。

 せめて、もう二人は儂と同じ仕事ができるものが欲しいが……。


「お、コフルイじゃねーか」


 そうやって考えていると、廊下の向こうからネギシが現れた。

 首にタオルを巻いているから、鍛錬が終わったところだろう。


「お疲れさん。書類仕事か?」

「まあの。ネギシも書類仕事を覚えんかい」

「そのうちな」


 飄々とするが、実の所ネギシはそこまでバカではない。書類仕事もできるにはできる。

 しかし、それ以上に槍働きの方が好きなのが問題なのじゃな。鍛錬を絶やさないのは素晴らしいのであるものの、こういった裏方の仕事もできて欲しいと思っておる。


「そこでシュリにあったぜ」

「ふむ」


 ネギシは後ろを指差して言った。


「姫様の食事のためだってよ」

「で、あるか」

「それと、姫様の偏食クセをなんとかしないと、姫様の体に悪いそうだ」

「なに?」


 儂はそれに驚いて答えた。


「どういうことじゃ」

「辛いものを食べ過ぎると、確か……舌の感覚が鈍り、内臓器官にも悪影響がするらしい」

「バカものっ、それを詳しく聞かんかっ」


 儂は厨房へ向けて足を向けた。こうしてはおれん、シュリのところに行く。

 その儂の背中に、ネギシが声を掛けてきた。


「あんまり、シュリを責めるなよ。あいつは、ちゃんと姫様のことを考えてるからな」


 儂は足を止めず、厨房へと向かう。






 厨房に入ると、シュリがすでに料理の材料を揃えて下ごしらえを終えているところであった。

 儂はそれを見てから、シュリに近づく。


「シュリよ」

「あれ? コフルイさん? どうしました?」


 シュリは儂を見て、不思議そうに首を傾げる。


「その前に、シュリよ。お主に聞きたいことがある」


 儂は真剣な顔をしてシュリに問うた。


「お主は、姫様のことをどう思っておる?」

「はぁ?」


 シュリはますます怪訝そうな顔をして儂に言う。

 ……いかんな、確かにこの質問の仕方では訳がわからなんだ。


「言葉が悪かったの。こう言おう。姫様のために料理を作るつもりはあるのか?」


 儂の問いに、初めは冗談と捉えたのかシュリは笑顔で何かを言おうとした。

 しかし、儂の顔を見てこれが冗談の類いではないと感じ取ってくれたらしい。

 シュリはすぐに真剣な顔をすると、腕を組んでから答えた。


「それは……いえ、こっちまで質問に質問で返すのはよろしくありませんね。

 なので、こう答えましょう。もちろん、食べてくれる人のために料理をつくっています」

「それは、変わりなく、か?」

「それは今でも、変わりなく」


 シュリの答えに、儂は安心して胸をなで下ろす。


「ならばよし。……すまんかったな。変な質問をして」

「いえ、忠義を尽くす方なら当然の疑問かと。何も変とは思っていません。

 ……で、なんでコフルイさんがここに?」


 儂はそのシュリの問いに対して、ネギシから話を聞いて心配になって来たのだと答える。

 それを聞いたシュリは困ったような笑みを浮かべて答える。


「だけど、対策はあります。明日から始めようかと」

「明日から?」


 何を悠長な、と言おうとした儂にシュリはさらに続ける。


「……アユタ姫様に了解を得ないといけませんのでね」

「なるほど」


 儂はそれだけ答えると、作業の邪魔になるまいと厨房の隅っこに移動する。

 そして、シュリは調理を開始した。

 正直、シュリのそれを見るまで、儂はシュリのことを舐めていた節がある。

 どんなに発想力豊かな料理を作れようとも、それがこのものの能力なのであって、料理人など似たり寄ったりだと。

 しかし、そんな考えも吹っ飛ぶ。

 それはなんと鮮やかな手つきであろうか。それが、儂がシュリの作業工程を見た感想であった。

 無駄な動きが一切無い。自分がすべき作業工程を極限まで最適化した動きで、見る間に料理が作られていく。

 どんな日常を過ごせば、これだけの腕を得ることができるのかわからぬ。

 幼い頃より努力を重ねてきた、骨太な技術。それこそがシュリの骨子。

 あっという間に完成した料理を持って、シュリは儂の方へと差し出す。

 儂は近づいてそれを確認すると……皮に包まれた紅い何かが中身にある料理であった。

 いや、匂いも……かなりの辛さを感じられる刺激臭が……!


「これにて辛いギョウザの出来上がりです」

「お、おう……あっという間だったな」


 そうか、これはギョウザというのか。なるほど。


「調理自体は、さほど難しいものでもありませんからね。お一つどうです?」


 とシュリが聞くので、儂は明らかに顔を嫌そうに歪めてしまった。


「……辛いのかの?」

「相当に」

「……止めておくわ」

「人が作ったものを変なものを見る目で見ないでくださいな!」

「す、すまん」


 シュリの怒りも尤もよ。これは儂が悪かった。

 しかし……これは生半可な覚悟では食べられんぞ。


「仕方ありませんね」


 そう言うとシュリは、別の皿を用意してギョウザを五つほど、そちらに移した。

 同時に、おそらくギョウザに付けるためであろうタレも用意してくれる。


「覚悟が決まったら食べてください」

「ふむっ!?」

「一応、辛いですけど美味しくは作ってますからね。……作業工程を見てらっしゃるので毒物が入ってないのは知ってるでしょうけど、一応毒味をしたという証拠は残さないといけませんし」

「そ、そうであるの。……確かに毒味は必要であった」

「味見も必要ですよね」

「しかり」

「なら、どうぞ」


 もう一度、シュリは儂に促してくる。

 儂はそれに手を伸ばして、縮めて、もう一度伸ばして、縮めて……。

 正直に言おう。怖い、との。

 あの姫様が納得するほどの旨さと共に辛さがあるこの料理。

 過去、姫様が食えなくもないと言われた料理を食べたことがあったが、それを食べた瞬間儂の舌が焼け付くような痛みを感じたのを覚えておる。

 それだけ滅茶苦茶に辛くしてあった料理だったのだが、あの姫様が好んで食べるほどの料理が、あの時の料理のような辛さのはずがない。

 遙かに辛い。それは目に見えておる。

 ただでさえ年や疲労で濃い味付けが苦手になってきておると言うに、ここでそんな劇物を口に入れる度胸が、儂にはないのじゃよ。

 これだけ躊躇したのは、初めて戦場に立ったあの日以来かもしれん。


「……仕方ありませんね」


 シュリはそう言うと、儂の隣を通って厨房から出て行こうとした。


「勇気が出たら食べてください。無理なら置いておいてください。僕が食べますので」

「あ、ああ」

「一つ言っておきますけど、ただ辛いだけの料理は作ってませんよ。辛くて美味しい料理を作ったつもりです。ただ、辛さが目立つだけでね。

 では、これで」


 シュリはそれだけ言い残し、厨房から去って行った。

 残された儂は、困った顔をしてギョウザを眺める。


「……食材を無駄にするわけにもいかん。食べるしかないのか……」

「おいーっす。何か残って……コフルイ?」


 そこに、シュリが出てから少しして厨房に入ってきたネギシの姿があった。


「おお、ネギシか」

「おう、ちょっと小腹が減ってな。つまみ食いに来たんだが……なんだそれ?」


 ネギシはギョウザを指差して言った。

 ……すまん、ネギシ。


「シュリがちょっと作った料理だ。食べてみるかいの」

「お、それなら遠慮無く。これに付けて食べれば良いんだな」


 ネギシはギョウザを手に取り、タレを付けてから口に放り込む。

 二度咀嚼してから、ネギシの動きが止まる。止めどなく汗が流れ始めた。


「こ、こふるい、てめえ、これ」

「その様子だと、毒はないようじゃな。だが、辛さは相当なもの、と」

「か、かれぇ……!」


 ネギシは汗を拭いながら、ようやくギョウザを一個食べる。

 荒く息を吐きながら、なんとネギシはもう一つに手を伸ばすではないか!


「何をしておる?」

「わかってる、わかってるんだ。これが姫様のための料理で、毒味のために残したもんだと。辛さはやべえってな。

 でもなぁ……前にカレーを食ってからも思っちまったんだよ」


 ネギシはギョウザをもう一つ、口に含んだ。


「クセになる辛さってな……! ああ辛ぇ! 辛ぇが……止められねえ……!」


 どういうことか、これは。儂はネギシから一歩離れて様子を見る。

 この様子、明らかに辛いのは確かである。しかし、同時に旨いからこそ止められないのではなかろうか?

 儂はもう一度、ギョウザを見る。

 皮に包まれた中身は紅い。

紅い。

 紅い……な。


「……ええい、ここで怯えてもどうにもならんっ」


 儂は意を決して、ギョウザをタレに付けて口に放り込む。

 最初に感じたのは、タレの優しいしょっぱさと香り高い辛さ。

 確かこのしょっぱさは、醤油であったか? 何時の頃からか大陸に広まった不思議な調味料であるな。

 同時にこの香りある辛み……確かこれは、シュリが調理過程で作っていた油であったか。

 ふむ、素晴らしい。このタレで食べるギョウザは素晴らし


 と、ここまで思って油断していたところに、衝撃を喰らった。


 噛み砕いた皮の中身が口の中に広がった瞬間、舌が焼けるような感覚を覚えた。

 驚きのあまり咳をしてしまうほどだった。

 これは、辛い! 確かに、辛い! 油断した、姫様が気に入るほどの料理なのだから、この辛さは納得じゃ!

 すぐさま飲み込もうとしたとき、儂はそこで違和感を覚える。

 確かに辛いのではあるが、それは以前食べた(つら)い料理ではない。

 ちゃんと(から)い料理であった。

 旨いのじゃ、確かに。これは旨い。

なるほど、確かにこれはクセになる……。刺激の奥にあるのは、豚肉の旨さか。

 辛さに負けないように、豚肉だけじゃなくて豚の脂も多く入れてあるらしい。豚肉独特の脂の旨味と甘みが確かに感じられる。それらをキャベツが引き立てておるの。

 そして油の香りに負けないほどのショウガ、ニンニクの風味が、辛さで壊れそうな味をうまくまとめて補強してくれておるわ。

 なるほど、辛い料理とはこういうことか。確かに姫様も美味しく食べておるはずじゃわ。


「しかし……儂はもう良い。残りはネギシが食べて良いぞ」

「お、いいのかい! それじゃ遠慮無く」


 ネギシは嬉しそうに、辛い辛いと言いながら最後の一個まで美味しく平らげた。

 美味しいのじゃが、儂には刺激が強すぎる。確かにもっと食べたいが、これ以上は儂の胃がもたん。

 ネギシは流れる汗をタオルで拭いながら言うた。


「いやー、旨かったわ! 満足!」

「そりゃ良かったわ……儂は一個で十分じゃわい」

「もったいないねえ」


 ネギシはそういうと、舌舐めずりをする。


「しかし、こんだけの腕前なら……他の料理を作った時にはどうなるんかね」

「どう、とは?」

「辛い料理じゃなく、旨い料理をだよ。どうなると思う?」


 ネギシの質問に、儂は確かに好奇心が動かされる。

 これはあくまで姫様好みに作られた料理。

 それを普通の料理を作らせたとすれば……なるほど、食べてみたいと思う。


「シュリは姫様の体のために、辛い料理以外も食べていただくように対策するそうじゃ。そのときを楽しみにすれば良い」

「おお、そりゃ期待できそうだ」


 ネギシは嬉しそうに言うと、厨房から去って行った。






 儂も楽しみじゃの。シュリがそういう料理を作るとき、というのは。

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