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俺の日常




少年は少し伸びをして目の前にそびえる荘厳で巨大な建物を見上げる。校門の前に植えてある桜の木が象徴的だ。


あいかわらずでかい。


エルス学園。

そんな名前の学校。


高校は家から近い普通の進学校と決めていた中学三年の冬、その時にエルス学園の推薦状が来たのだ。

得に長所もなくたいした内申書でもないというのに推薦状が来るのはおかしな話だが、その学校のポイントに心を動かされた。


まず授業料が全額免除。


はい入学決定ー。


一人ぐらしでお金をすこしでも節約したい俺にとってこんなにおいしい話は無い。


親は小さい頃に亡くなっていた。それから親戚の家にあずけられていたのだが、あまり迷惑をかけたくないというのが現状だ。

エルス学園は親戚の家からかなり遠い場所に位置していたため、必然的に寮生活になった。なんと寮費も免除というではないか…。


おいしすぎる話には絶対に裏があるんだよな…。


そんな思いが胸をちらつかせていたが結局入学を決め、そして入学。

エルス学園にはなんの裏もなくただの進学校という感じで、得に自分の近辺には事件もなく平和に過ごしていた。



そして一年を終え、今日から二年生となる。



その時、人ごみの喧騒がする中で一人の見知っている顔を見つけた。すらっとした物腰で上品な感じをただよわせている。かなり可愛い部類に入る顔立ちをしていて、黒いゴシック帳の髪飾りが特徴的だ。

胸元に花飾りがついてるから今日入学する一年である。


そいつは桜の木から舞い散るはなびらを正面からあびるように桜を見あげていた。少しばかり神妙な顔をしているのは気のせいだろうか。

かなり話しやすいやつだから話かける。


「香苗、お前も高校生になったんだな」


背後から声をかけられた二宮香苗にのみやかなえはゆっくりと振り返りこっちを見た。


「あっ、ニケ君おはよう」


笑顔でそう言われ、香苗がこっちに近寄ってくる。

『ニケ君』と呼ばれて少し抵抗を感じる。


「おはよう、てゆうかその呼び方はやめてほしいんだけど…」


『ニケ』それはあだ名とかではなく正真正銘俺の

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