復活の勇者?
〜白き空間 ???〜
[転移者22名が全員死亡しました]
無機質なメッセージがそこにいる何者かの前に表示される。
「はっやぁ!え、新記録更新じゃん。まさか一日も経たずに全滅するとは、何をやってんだか他の神どもは、、、」
どうやら、その『神』は呆れているようだ。
「待ちなさいよ!アトゥム!深淵がいるなんて聞いていないわよ!」
空間が歪み、突如神々しい存在が現れる。
「はっはっは、ネイト、そんなことを僕に言われても困るなぁ。」
「笑い事じゃないわよ!他の神も怒りまくってるわよ!『せっかく我が加護を与えた者たちを無駄死にさせたなって!』」
アトゥムと呼ばれた神は困った表情をしている。
彼もこんなことになるとは思っていなかったのだろう。
「うーん、どうしたものか、、、そうだ!それなら生き返らせてもう一回あの世界を救いに行ってもらおう!」
「は?」
「要するに無駄死にだったから文句言ってるんでしょ?じゃあ生き返らせてもう一回あの世界に送り、存分に活躍してもらおうじゃないか!うーんっ、我ながら実に名案だ!」
ネイトと呼ばれた神は慌て始める。
「ちょ、待って確かにそうは言ったけどそうじゃなくてね「もう遅い、さあ勇者よ!もう一度行ってこーい!」
「ああああ、、、遅かった、、、」
輪廻転生するはずだった勇者たちの魂は、無理やり先ほど死んだの世界へと送られた。
他の魂も巻き込みながら、、、
〜???〜
あれ、どこだここ?飛び起き周囲を見渡すも、目に入るのは無限に続くかのように思えるほどの真っ白な場所だった。
いや、前言撤回、一つだけ、何故か立派な扉が置いてある。真っ白なこの空間にポツンと。
俺が怪しげに思いつつも、扉に近づき、ドアノブに手をかけようとしたその時。
[転生の準備が出来ていません!出ることはおすすめしません!]
謎のメッセージが突如空間に現れた。
「な、なんだこれぇ⁉︎」
俺が思わず声を上げると、[私は‘“<’,€』<,‘〆』[_’[”$『※、、、]
さらに意味不明な読めないメッセージが現れた。
[さっきのでは読めませんか、、まあそちらの世界でいうチュートリアルキャラです]
なるほど、、、ってチュートリアル?それにこの謎のメッセージは喋らなくても意思疎通が出来るらしい。
[先ほども言いましたが、、、まあ、いいでしょう。チュートリアルとは転生についてです。神の不手際により、あなた達は予定より遥かに早く全員が死んでしまいました。そのお詫びとして今度はステータスや種族、スキルが自由に選べるようにしてあります。じっくり選んで転生して行って下さい。転生の際は先ほどの扉を開けてもらえれば転生出来ますが、後からキャンセルなどは出来ません。では、良い人生を送れるように祈って、、「待って!」
[なんでしょうか?]
「え〜と、この転生って自分以外のみんなも、、だよね?」
[はい、そうなりますね]
「記憶って引き継ぐ?」
[はい、そうですが、、、どうかしましたか?]
俺、、、田中にトドメ刺したり、みんなを見捨てたりしてたんだけど、、、
[生前の行いが悪かったのだと思って諦めましょう、それでは!]
これ、、、もしかしてみんな俺に復讐しに来るのでは、、、