選択とその末路
「ふむ、終わり、かノゥ」
田中だったか?あいつはあの低ステータスでよく頑張った。
ただし田中とか言う奴の姿が見えぬな。散々皆を守るなどと言っておったのに最後は命が惜しくなったのか。哀れな奴じゃのう。我の触手には遅効性の猛毒が含まれておるというのに、、、
さて、勇者は片付いた、後は城の奥の奴らを殺すだけじゃ。それにしてもここは本当に首都なのかノゥ。
警備を殺して、適当な魔物に攻撃させるだけでもう壊滅的な被害が出てる様じゃノゥ。
まあ、そのおかげで奥の敵に集中出来るってことかノゥ。
「さあ、待っていろよ、皇帝どm、」
[ロックレイン]
「グヌゥゥゥ⁉︎」
突如の死角からの攻撃に体が悲鳴を上げる。超重量の岩の塊が名前の通り降り注ぐ。(まさか奴が生きておったのか⁉︎)まずいこのままでは本体が耐えきれん!全力で降り注ぐ岩を受け流す様に触手で攻撃する。
それた岩がゾンビどもにぶち当たり、死にまくっているがそんなコト知ったものカ!
ぐっ、よし、このくらいの量であれば、
[ロックレイン] [ロックレイン] [ロックレイン] [ロックレイン] [ロックレイン]…
「ハァァァァァァ???」
岩が降り注ぐ、無数に、グッ、ガッ、グノぉ
『「グギャァァァァァァ⁉︎」』
痛い痛い痛い痛い痛ァァァいィィィィィ
馬鹿なこの私がダメージを、そんな馬鹿な、あの程度の雑魚の魔法に負けるだと⁉︎
そもそも何故私がダメージをくらう、たとえ土属性だろうが何だろうが魔法は効かぬはずゥゥゥ⁉︎
傷つき、倒れた私に近寄ってくるモノがいる、
『「オノレ田中ァァァ、チカラヲカクシテイタノカァァァ!!!」』
「残念ながら田中じゃないよ」
誰だ、こいつは田中ではない?鑑定ィ!
あいつよりも低ステータスではないか!!
どう言うことだ。何故こんな奴に我がァァァ!!!
〜惨劇の庭園〜闇兎編
田中を鑑定した俺は、容赦なく、殺した。
「ごめんな、田中、、、」
[称号:大罪人、処刑者、勇者殺しを手に入れました]
「ああ、そうかよ」
そして腹を引き裂いた。
中には血や何かで汚れた、、、『至極種』があった。
「それから俺は至極種を取り込んでお前を奇襲し、今に至るってわけだ。」
『「ダカラナゼナノダ!ナゼキサマがワレにダメージをアタエラレル!ソレニナゼホカノマホウガ、
「答える義理はないだろう」『「グッ」』
「俺ハ今気分ガトテモ悪いんダ、ナゼこんなコトをしたかヲ簡潔に言ってもらおうかァ?」
俺の体から少し黒い糸の様なモノが出て巻き付く。少しづつ体が黒くなっていく。
『「ナ、キサマもコチラガワダッタノカ。ワカッタ、セツメイシヨウデハナイカ。ワタシは魔王様ノタメニハタラクマモノだったノダガ、ある日この力ヲエテ最強トなったノダ!コイツは人類のウラギリモノで今まデ役に立っていたからミノガシテイタノダ!だが勇者召喚なんぞするモノだからコロして体ヲ支配し、勇者共々国もホロボシテヤロウと考え、実行し、イマニ至る!ドウダ、ワカリヤスカッタダロウ!ハッハッハ[ギュェェェ]」』
「コイツ、、さっきの攻撃デ馬鹿になったノカ?それともこの力を使うとバカになるのか?恐ろしヤ!」
この怪物の本体であろう赤く濁った宝石の様なモノを踏み付ける。
『「待て、ソレヲコワサレルトトオクニいるワタシの本体が死んでしマウ!頼むミノガシテクレ!」』
「ん、これ本体じゃないの?」
『あ、アア、ソレハ魔法の触媒にした魔石ダ!シカシ魔法ヲ不完全な状態でカケタカラ本体ノ魂と繋がってシマッタノダ!ツマリほぼ本体!ダカラソレがコワサレルト「教えてくれてアリガトウ!俺ハそうならない様、気を付けるコトにするよ!」
[バキッ]足の力を入れて完全に砕く、『「ギャァァァァァァ、ソンナバカナァ、我がァァァァァァ」』
「バカなのはお前の頭だよ」
そう言い捨て、その場を後にした。その場に残ったのは、惨劇の跡だけだった。