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ep101 衝突

「キラースの乗っている魔物だけは反応しなかったが......それ以外は根こそぎ倒したな」


 俺はびゅんと剣を振りおろし血を払った。

 さて、次はあのキラースをどうしようかと思考を切り替えようとした時。


 「深淵なる万物万象の源泉よ。我が(ちから)()り、()の者を燃やし尽くし(たま)へ。

〔アルカーナ・フランマ〕」


 背後で魔法を詠唱しているのが聞こえた。

 パッと振り返ると、カレン隊長が炎を(まと)った剣を構えているのが映る。

 転瞬、彼女は炎剣を振りかざして一足飛(いっそくと)びにダッ!と襲いかかってくる。


固有技能(アビリティ)〔魔動炎閃〕」


 ゴォォォッ!と猛る炎を纏いし剣が俺を斬り焼かんと撃ちこまれる。

 防御?回避?

 いや、ここはそれじゃない。


特殊技能(スペシャリティ)〔ニュンパグレイズ〕」


 ガギィィィン!と互いの剣がかち合った。

 同時に、彼女の剣に纏っていた炎がかき消える。


「なに!?私の魔法剣が!?」


 俺はそこからもう一太刀(ひとたち)と踏み込もうとしたところ、彼女は即座にタンッ!と跳びさがった。

 俺は彼女をギッと睨んだ。

 不穏に向かい合うふたり。


「魔剣使い......お前は一体何者なんだ?どうやって私の魔法剣を無効化した?」


「それよりあんた、いきなり斬りかかってくるのやめてくれないかマジで」


「やはりお前は危険な存在だと判断したまでだ。お前の力にはどこか......不吉なものを感じる」


「俺が国際平和維持軍に追われているのはわかる。だが、今倒すべき敵はあのキラースじゃないのか?」


「......」


「......」


「......さきほどの〔発閃〕は、魔物どもをけしかけるためのもの。そして自分へ群がった魔物どもを一気に叩く。あの方法は盲点だった。(大戦から一年以上経ち、私も平時に慣れすぎてしまったようだな......)」


「は?」


「あれなら市民への被害も出ない。お前はそれを考慮してやったのか?(私はそれに縛られすぎて打開するタイミングを失ってしまっていたが、この男は......)」


「考慮もなにも、そうじゃなきゃ意味がないだろうし」


「......(この男、どう判断すべきだ?確かに今までもその形跡から街と人を〔フリーダム〕から守るために戦っているというのはうかがえる。しかし、この男の持つ力からは、やはり不吉な何かがぬぐえない......)」


 カレン隊長は深刻な表情で口をつぐみながら何かを考えている様子。

 俺としては、できれば国際平和維持軍との衝突は避けたいところ。

 ここはいったん話題をそらしてみようか。


「......魔法剣、と言っていたか?あんたの技」


「それがどうした」


「ん?......あっ!てまさかあんた......ひょっとして魔法剣士なのか?」


「そうだが?」


「えっ、てことはあんたって......勇者の妹??」


「今さらなんだ?いや、私は兄様とは違うからな。お前が知らなくても無理はないが」


 知りたくない事実を確認してしまった。

 以前シヒロが言っていた、最高の魔法剣士にして勇者の妹君。

 彼女はまさしくその人だった!

 となると、ますます彼女との衝突は避けたい。

 ならば......。

当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

面白かったら感想やいいねなどいただけますと大変励みになります。

気に入っていただけましたら今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

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