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学生の哲学  作者: 学生X
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『私は学校へ往く、故に学生である』

学校とは何か

学生の立場から客観的に考えてみました。

私は学生である、故に学校にへ往く。


学生の聖地、というより、もはや学生の主な生活の場として存在する『学校』

学校、学び舎、寺子屋、ハイスクール、カレッジ、塾、予備校、様々な呼び方が存在するこの場。

全国の学生は、まるでエルサレムに向かう様な面持ちでそこへ向かう。

そこで行われるのは勉学、あと部活やサークル活動、わずかな青春、もしくは恋だ。

当然、私は学生のみであるために、学校には毎日行く、世界中に存在する学歴信仰のような上昇志向によって、学校では誰もが多少なりとも『成長』を求めてそこに行く。

私もその類だ。

学校とはそのような場なのだ。

『成長』を求める『学生』-この場合は『学徒』と言い換えることも出来る‐が、『成長』の機会を与える『学校』‐上記のように様々な呼び方があり、様々な形がある‐へ往く。


つまり、『学校』へ往きそこで何か得られるものが存在するならその人は間違いなく『学生』なのである。

逆に、それを求めて『成長』を与える場所は、何処であろうと『学校』だろう。


この考え方に従うならば、学校とは対極の位置に存在する『遊び場』もまた『学校』なのだ。

現に幼稚園児保育園児は『遊び場』においてコミュニケーションを『学び』『成長』していくだろう。

その具体的な『成長』を園児たちが望んでいるかは、私も十年か昔に砂場に忘れて行ってしまったのだが‐少なくとも親やその子の教員はその『成長』を体験させようとしていると思いたい‐。


そして私はと言うと、明確か、と問われればそうではない将来のため、勉強をして知恵を蓄え、友達との交友を経て社会性をはぐくもうとしている。

多少ぼんやりとしている部分もありはするが、私は間違いなく『成長』を求めて『そこ』に行っている。

故に、私は学生であると言える。



所で、学校と言う場所を語る際、必ずと言っていいほど話題に上がるのが『不登校』の存在だ。

私は先程、学生と言う立場から『学校』と言う場所を定義し、『学生』と言う物を定義した。

そこで私は、『学校』へ往きそこで何か得られるものが存在するならその人は間違いなく『学生』で、それを求めて『成長』を与える場所は何処であろうと『学校』と言う論を提示した。


では、学校に行っていない、学びの場たる所に行かない、行けない人々は『学生』ではないのか?

では、『不登校』と言う『学校』とは切っても切り離せない存在はどう定義されるのか?


この問題は至極簡単で、答えは間違いなく『学生』である。

これは学校と言うコミュニティに対して形だけ、籍だけでも学校組織に属しているなら、とかではなく。『不登校』と言う人のありようもまた『学び』の一つであるからだ。

『学び』を経験している人は皆一様に学生であるのなら、自宅で、ないし学校以外の環境でも、人は学べないという事はなく、むしろその『不登校』と言う期間を通してしか知りえないこともある。

例えば、勉強を嫌って学校に行かないのであれば実益を兼ね趣味を深く掘り下げるもいいだろう。

学校と言う環境そのものが嫌いなのなら、何故嫌いか、何故自分は『不登校』と言う選択肢を取ったのかを考えることは、人間の心理に対して共感性や感受性を高めるための『学び』になりえるだろう。


かくいう私も一時期不登校であった。理由はありすぎてもはやどれがきっかけだったか思い出せないが、学校と言う場所、組織を嫌悪し、その場から離れざるを得なかった。

そうしなければ及びもつかないようなストレスが我が身に降りかかることを察知したからだ。

 中略

私の話はそこそこに、この話題に決着を付けようと思う。


学びを得ようとし、また学びを得ているものを『学生』と呼び、学びを与え、また学びを深めんとする場所を『学校』と呼ぶならば、驚くべき事実が現れる。

それは生きとし生けるものが皆『学生』であり、そして人の営みが存在する場所は例外なく誰かの『学校』になっていることに違いないのだ。

人とは学ぶ生き物だ、生活の中で、趣味の中で、仕事の中で、ボーっとしている中でさえ、人は常にその意識を更新し、『新しい自分』へと変わって行く、この凄まじい進化に気が付く事が出来るのは人間の特権だ。

故に、もしあなたが停滞して居るのなら、もし絶え間ない『学び』の日々の中で明確な一歩を感じ取りたいのなら、自分にとっての『学び』とは何か、それを教えてくれる『学校』たりえる場所はどこか考えてみるとよいだろう。

貴方の望む成長は、案外自分のすぐそばにあるのかもしれない。 


意見、感想、都合の程よろしくお願いします。

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