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―僕の名前はアラン。7歳でチュ。僕のお父さんとお母さんは宿屋と酒場を営んでいます。いろんな人が泊まりにきます。魔王を倒す旅をする人。武道家の人。遊び人の人。踊り子の人。商人の人。戦士の人。魔法使いの人。住んでいる村は始まりの村といいます。
―この村の人たちは、1日中、何故か同じ行動をしますウ。
ある女の人は、朝、日の出とともに、村の入り口に立って、村に来た人に、『ここは、始まりの村です』と言います。何度話しかけられても、必ず『ここは、始まりの村です』としか言いません。そして日暮れとともに、お家に帰っていきます。
―僕は、宿屋の側にある畑の周りをぐるぐると永遠回っていまちゅ。
誰かに話しかけられると、『じゃましないで。今、走ってるんだから!』と言って、その人がどくと、また再び走り出します。
―ある日、また同じように話しかけられて、同じ言葉を話して、その人がどいてくれなくて、後ろと左右も仲間の人3人がふさいで僕は、身動きができなくなってしまったんでちゅ。
―そのまま、走り出そうとして話しかけた人と何度も何度もぶつかるけど、進めず、その度、画面が光ってその内、画面が止まって、・・・・・・。
―身動きひとつとれなくなってしまいまいマチタ。




