効率化の派生問題-回答編
※は解説となります。
Q1.とある労働で、理論上の最高効率があるとする。
その最高効率を出すことは可能か?
a.可能。
Q2.Q1の答えの根拠を述べよ。
a.理論上の最高効率に対して、労働者の耐えられる労働強度が、同一か、それ未満だった時には、最高効率が達成出来るから。
※要は比較的楽な仕事では、最高効率を達成するのに、必要な労働強度が、労働者の限界を越えないため、最高効率での労働が可能となります。
Q3.本作品からは、肉体労働を頭脳労働で肩代わりする以外に、効率化したほうが、楽に思える条件が、導きだせるが、その条件とは何か?
a.基となった労働の労働強度が、非常に低い場合、効率化による労働強度の増大を、さして負担に感じないままに、能率が上がるため、労働者は効率化を楽になったと感じるであろう。
※基の労働強度が低い、つまり楽な労働が、効率化の後でも、楽でしたと。
その場合、楽になっただけと多くのは人は感じます、まぁ、それはただの勘違いなのですが。
Q4.労働者の耐えられる労働強度を、底上げする手段を、労働条件以外で述べよ
a.学習、体力作り、労働の熟練、人間関係の良化等
※労働者の肉体的な能力か、頭脳的な能力が上がれば、労働者の耐えられる労働強度の限界は、底上げされます。
学習や、体力作りは、如実に成果を示すでしょう。
労働の熟練も、これは学習と等しいですが、同じです。
仕事上での人間関係の良化が、生産性の向上に繫がるのは、既に知られている所だったりします。
生産性を上げたければ、仕事場で、親友をつくれと言われていますね。
Q5.労働者の耐えられる労働強度を、底上げする、労働条件を述べよ
a.労働強度に対して、休日を含め、適切な労働時間であること。
適切な給与形態であること。
労働強度の底上げに関係する、雇用条件があること等。
※人は体力の回復を必要としますので、労働強度に見合った休憩、もしくは休日を必要とします。
給与は、そこまで関係しなさなそうと考えた方、実は正解です。
一般的に、臨時ボーナスによるモチベーションの向上は、ピザの差し入れに劣ります。
給与の増額によって、労働者の耐えられる労働強度の限界が、底上げされる理由は、労働者の生活の向上に、繫がる『かもしれない』から、くらいしかありません。
実際給与を何に使うかも不透明なため、低すぎなければ、殆ど相関しないのだと考えられます。
つまり、生産性における給与の論点は、人材の流出くらいにか、無いことになるのです。
給料が生産性にそこまで相関しないというのは、逆説的にデフレの、原因の一つだったりするのかも、しれませんね。
一般的に言われる生産性向上の鍵となる、モチベーションの上昇を書いていませんので、モチベーションの上昇を書いても良いかもしれません。
Q6.労働者の耐えられる労働強度を底上げしても、効率化しない例を述べよ
a.効率化を目指さないか、既に最高効率を達成している場合、効率化はしない。
※楽な仕事は総じて給料が低い、何故ならば、労働強度が低いため、これ以上、効率化しようが無いから、みたいな感じです。
そもそも、効率化を目指してないなら、現場は効率化しません。
Q7.Q1からQ6を鑑みた時、各々が、最も生産性を上げられるであろう手段を述べよ
a.
※色々出ると思うので、解説では白紙となります。
Qにはありませんが、この逆の、生産性の下がる要因で、一番大きな物を、各々が考えると何が出るかという問いは、面白そうなのかなと思います。
因みに、生産性の下がる一番大きな要因について、本作品の結論としては、効率化自体を、多くの人が知らないから、となります。
Q8.機械を入れると効率化する理由を述べよ
a.労働強度を機械が肩代わりするようになるため
※本作品では答えを出しませんでしたが、最後に、原則は変わらないと、ヒントがありました。
人力では、到底不可能な肉体労働を考えてみると、解り易いかもしれません。
例えば、クレーン車。
クレーン車は、労働強度としては、人体の耐えられる労働強度を超越してますよね。
機械は、人体の耐えられる労働強度を、遙かに超える事が、出来るのです。
頭脳労働でも、それは変わりません。
そのため、生産性の定義から、最も高効率な機械というのは、最も高い労働強度を肩代わりしている機械、もしくは道具、という事になります。
そのような機械の導入では、得られる生産量に対して、労働量が増えるため、生産性が高まるのです。