謎の光
「これからどうするの?」
ノレンは率直に聞くとカナメは何も言わず閻魔お嬢の隣に立ち、赤い目のチカラの炎で骨になるまで焼こうとした。
「あいつが逃げちゃうよ。青い目の奴が」
「いいんだ。どうせ俺には倒せない。閻魔が勝てない相手に勝つのは君のそのチカラにかけるしかない。俺を守ったチカラに」
ノレンのあの温もりが無ければ二人はとっくに死んで蒸発していたあの不思議なチカラをカナメはノレン一人で出したと思っていて閻魔もあの黒い何かに呑まれて死んだのを赤い目で炭になっていく閻魔を見ながら受け入れようとしていた。
ノレンはおもむろにそんなカナメを見つめていた。
「なんだよ?」
「カナメって死神つまりは悪魔と呼ばれても鬼の私と同じの死者を案内する同業者なんだよね。しかもカナメにいたってはそのトップでしかもスパイ、なんだかややこしかったけどその顔を見ているとほんとなんだなあって- - - 私あなたに恩を返すつもりだった。でもさっき私を守った光は- - - たぶんねあなたが好きだから出たんだとおもってるんだ。」
カナメは赤い目がゆらゆらとしてる中、ゆっくりノレンの方を見てノレンの見つめる目に真剣な顔つきでだんまりし見つめ返した。ノレンはソッポを向くがカナメの手を握ると光りだす。不思議そうな目でその光を感じたとき、カナメは自分の目でその光がノレンとともに輝いてるのに確信した。
「ね?- - - あなたがいるからこのチカラが生まれるんだよ」
カナメの目は二人のチカラが合わさった目、紫に変わっていた。
「信じていいのか?」
「もちろんだよ。可愛いって言ってくれたのも信じてるよ」
カナメは苦笑して言った
「追いかけよう奴を黒い何かをたどって」
ノレンは閻魔の死体を少し振り返りながら「この人は私のものだから」あのときの想いを捨てゼリフにして閻魔お嬢に手を振った。