閻魔の最期
「くっくっく」
青い目の男は薄笑いしながら上目遣いで閻魔お嬢を睨んでいる。
「久しいな。あの時の前閻魔のガキがサタンにもらったチカラと閻魔の血でいい目をしている」
閻魔お嬢の目は赤と青が混じった光る紫色をしているその眼前にある青黒い炎が閻魔お嬢を逃さない様に瓦礫の中で炎の円が周り囲む。
外で黒い炎の柱をカナメたちは目にする。その方へ急いで走った。
閻魔お嬢は紫の炎を男にぶつける。黒い刃が男の身体を守っている。炎が効かないことに閻魔お嬢の鋭い目は微動打にしない。だが閻魔お嬢の焦りを目の色で感じた男はその気持ちを揺さぶるように口を動かした。
「あの時閻魔の霊を操ってお前に赤い目の宿命を宿したのは俺だ。余分なチカラをお前に預け、それが育ち収穫する日が来たってこった。」
閻魔お嬢「だからどうした。私は最初からこのチカラはお前にやるつもりだったうけとってくれないか
ありったけを!」
閻魔お嬢は憎しみの全てを青い目の男にぶつけた。その紫の焔は黒い邪気を駆逐し男は青い眼の眼力でそれを軽く弾き、
「こんなものか」と言おうとした瞬間男は眼前に閻魔がいないことに気づき、後ろをとった閻魔の炎の渾身の一撃が黒い炎の柱を紫色に染めた。
青い炎がゆらゆら空を舞う。小さくなって青空に消えた。
黒い炎の円が消えその中に瀕死の閻魔お嬢が片目をえぐられて横たわっていた。
ノレンはカナメの背中を叩き、「なにをボーっとしてるの?」とカナメの顔みるとカナメは泣いている。トボトボと歩いてカナメは閻魔お嬢に近づきノレンはカナメの手を握っても叩かれるがもう一度握って「泣いても誰も笑わないだって好きだったんでしょ!」と言った時、足を止めて頭を抱え。いい放った。
「ちっくしょおおおお」
ノレンはお嬢の死を上に伝えてもその男に伝わることを恐れてあの男に言われたことを思い出す「どうせ誰かがかたづけてくれる。そう思っている平和ボケ」。
私は最初から閻魔お嬢様のことをなんとも思わなかった。あの人は自分でかたづけようとしたんだ。だれも信じられない中で。