02話、結成 おバカ小隊
「はぁ~」
章斗は大きくあくびをしながら寮から学園の道を歩いていた。
入学式から一週間がたちクラス内も仲良しグループがいくつかできた。
「今日から授業始まるな。」
章斗は横を振り向き一緒に歩いている悪友たちの顔を見る。
「あぁ、そうだな。」
章斗はそう言い他の三人を見る。
自分と同じ黒い軍服制服を着た拓真、正弥、魁武が並んで歩いていた。
「確か今日は学年小隊の結成日だったな。」
「そうだな、今日の午後だな。」
章斗の呟きに拓真が補足を入れて学園の桜並木を進む。
「あ…。」
章斗は短く呟いて前を歩く女子生徒たちを見る。
そこには数日前に出会った榊 謡が友人たちと共に歩いていた。
「どうしたんだ、ふじみん。」
魁武が章斗の行動を不思議に思い訪ねた。
「何でもねぇ。」
章斗はそう言い謡たちを抜いて行った。
―ジッカ訓練棟―
午前のカリキュラムを終えて午後の小隊決めのためにジッカ1年B組は訓練棟の第二訓練室に居た。
「それでは小隊決めを始める前に説明をします。」
B組の担任である御門 隆はそう言い生徒の前のに立った。
「まずは小隊とは四人一組で形成されていて、その中から司令塔として小隊長を一人決めます。 そして月末に行われるランキング戦がありランキング戦で勝ち進んで行けばランクが上がりセッカの支援が受けれけるようになります。」
御門先生の話が終わり、クラスの面々は小隊を作るために動き出す。 仲良し同士や、実力の近い者同士など、さまざまな小隊が結成する中、章斗達は四人集まり話し合いをしていた。
「おい、それで誰がリーダーになるの?」
正弥がそう言い四人は他の三人の顔を伺い。
「ここは責任感の強い章斗がいいと思う。」
と、魁武が。
「ここは人に気を使える拓真がいいと思う。」
と、章斗が。
「ここは裏表がない正弥がいいと思う。」
と、拓真が。
「ここは素直な魁武がいいと思う。」
と、正弥が。
そんなやり取りが続き四人は最終手段に出た。
「「「「ジャンケン…ポン。」」」」
四人はジャンケンをしてリーダーになったのは。
「クソォォォォォ。」
拓真だった。
「よろしくな、リーダー。」
章斗がそう言いゲスイ笑顔を浮かべた。
―男子寮 藤宮・椎野部屋―
「小隊結成祝してカンパーイ」
章斗達はそう言いジュースの入ったグラスを高く掲げて乾杯した。
「拓真もリーダーとして頑張れよ。」
「おう。」
拓真はそう言いジュースを一気に飲む。
「しかしここまで来たな。」
魁武がそう言い自身のデバイスを見る。
「そうだな、念願の機龍操縦士まであと一歩。」
章斗がそう言いジュースを飲む。
「そう言えば俺達の小隊ってなんていうの?」
正弥はそう言いこちらを見る。
「確かB組のK小隊だからB‐K小隊だな。」
拓真がそう言い章斗が頷く。
「それはそうと、ゲームやろうぜ。」
魁武がそう言い携帯式ゲーム機を持ってくる。
「じゃードラハンやろうぜ。」
こうして彼らの時間は進んで行く、これから起こる事件に向けて。