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ごく平凡  作者: 美月里亜
7/18

隣の芝生は青い7

森久保、森久保の姿が見付からない…。

クラス確認した時、確かに森久保の名前を発見したのにな。


「誰探してるの?」

背後から前野の声が聞こえた。

「え?お前もクラス一緒だったのか?」

オレの後ろの席に腰掛け、上目遣いでオレの事を見ている前野がそこにいた。

「てか、お前何でこんなとこ座ってるんだよ、出席順なんだから、ここじゃないだろう?」

そう言うと、ふふんと鼻を鳴らして、

「鈴木くんの夏音探知機レーダーを感知したので、邪魔しにきた」

と言ってきた。

「はぁ?何だよ、それ?」

「夏音はみんなの憧れだよ、男女問わず夏音の事を嫌いな人なんてこの世にいるはずない。そんな夏音が鈴木くんに振り向く可能性は0%、鈴木くんが傷付かないように私が見張ってるの」

「ますます意味分かんねー」

確かに、森久保がオレのことを振り向くなんてのは0%だと思う。

でも、片思いするぐらい勝手じゃないか?



しかし…。

こうして新しい教室を見回すと、このクラス女子のレベル高くないか?

さすがに森久保以上の女子はいないが、前野レベルならウジャウジャ…。


「今私をディスったでしょ?」

前野に背中をつまれ、鈍い痛みを感じた。


「何だよ、お前、オレは何も言ってない」

「鈴木くんは考えてる事がすぐに顔に出るから分かるの!」

前野はエスパーの能力を持っていたのか?


チャイムが鳴った瞬間、教室の扉が開き、颯爽と森久保が入ってきた。

森久保の長い髪を風がさらう。

あー、何かいい香りがここまでしてきそうだ…。


クラスのほとんどの人間が森久保に目を奪われる。


一瞬目があった気がした。

え?今オレを見て笑った?


神様、ほんの少し時間を戻せる能力を僕にください。

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