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ごく平凡  作者: 美月里亜
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隣の芝生は青い6

無事に入学式も終わり、先ほど案内されたクラスへ向かう。


1年A組。


これが今日からオレのクラスだ。


「やっぱり、オレたちって目に見えない糸で結ばれてるんじゃないかな?また同じクラスだよ、このままずっと一緒にいられたらいいね」


いつの間に隣にいたイケメン天王寺がオレの肩を抱こうとしてきたので、身を翻しさっさと教室に入った。


(やめろ、オレにその気は無いし、これからこの先そう言う目で見られたらどう責とってくれるんだ?)

冗談だと分かっていても、イケメンのお前とフツメンのオレがこの先歩む学園生活の重さはこんな些細な出来事でも大分変わってしまうのは必然だ。


すぐさま、天王寺もオレの後に続き教室に入った、その瞬間だ。

一気にクラス中の視線を集めてしまった。

もちろん、視線の先にいるのはオレでは無く、天王寺だ。


天王寺のイケメンキラキラパワーに誰もが釘付けだ。

もう慣れっこだが、少しぐらいオレのことも見てくれてもいいんじゃないのかな?まぁ、別にどうでもいいことだが。

きっと、注目をされればそれなりの苦労はあるだろうし…。

(オレには一生縁のないことだが…)


早くも女子生徒に囲まれた天王寺を見てふぅと息を吐き、自分の席を探していると、

「君の友達、すごい人気だね」

めちゃめちゃ可愛い声に話しかけらた。

お。女か?

しかも、この声からして相当レベルが高そう…‼

声のする方に目をやると、小柄で茶目っ気のある大きな紺色の瞳をした……、男子生徒がそこにいた。


男かいー!


いやいや、ズボンを履いてなければ女子と言っても通用するような男子生徒がいた。


「僕…、蒼井雅紀。宜しく…」

おずおずと右手を差し出してくる。


え?握手?


しかし、断るのもこの先の学園生活の事を考えると何なので応じると。


ぽっと顔を赤らめた。


「ぼ、ぼくなかなか友達できなくて…、握手なんか変だよっていつも言われてたのに、あ、あ、ありがとう」


そうして続けて、


「あ、あと、ぼくは、彼よりも君の方が好きだよ」


えええええー?


本日二度目の告白ー?

しかも今度は同性から…?


蒼井くんは顔を赤らめたまま自分の席へ戻って行った。


か、神様、男同士の恋ってありですか?

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