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ごく平凡  作者: 美月里亜
11/18

隣の芝生は青い11

「別にいいんじゃない?男同士の恋愛もオレはありだと思うよ」

昼休みの屋上でイケメン天王寺はたくさんのお弁当と惣菜パン、そしてよりどりみどりのドリンクに囲まれて座っていた。


「何かさ、中学時代より貰える弁当増えてないか?てか、高校生活始まったばかりでそんなに貰えるとか…お前どんだけすげーの?」


天王寺はどれから食べようか悩んでるようで、『どれにしようかな?』とリズム良く人差し指を動かしていた。


「食べ物は粗末に扱えないから、これ全部食べるの結構大変なんだぞ!」


いや、結構どころの量じゃないだろう?

それ全部食べられる気でいるのか?

そんなの毎日食べてたら、モデル並みのスタイルの天王寺の体が見るも無惨な姿になるのは確実だぞ。

ん?それはそれで、イケメン天王寺がいなくなり、オレがスポットライトがを浴びる時代が来るかもしれない!


などと思っていたが、お手製のサンドウィッチをパクパク口に頬張り、首を傾けてこちらを見上げる天王寺は相変わらずイケメンで、仮にデブったとしてもイケメンパワーで乗り切れるのではないだろうか?と思ってしまうほどだった。


「それ全部食うの?」

「あ?お前も食うか?」

天王寺にハート型のオニギリを差し出されたが、いやいや、さすがにそれは受け取れないだろう。


「なぁ、天王寺、前から聞こうと思ったんだけど、お前どうして彼女作らないの?」

「ん?どうしてだろう?」

意外な質問を受けたようで、目を数回パチクリさせた。

それから、形のいい唇をきゅっと結び直してから答えた。


「オレさ、実はさ、好きな女いるんだよね」


え?

予想外の親友の発言に、口に運ぼうとしていた卵焼きを落としてしまった。


ああ、神様、イケメンの恋話しってどんな心情で聞けばいいのでしょうか?


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