勇者の道筋②
今日は時間あるので間話も投稿します!
ブックマークしてくれた方、ありがとうございます!
アーサー・キングスが巨大ダンジョンに入り1週間、幾多の強敵との闘いの末、彼は一流と呼ぶにふさわしい剣術を身に着けていた。
「アーサー!大蛇が来るぞ!!」
ハイネ・リンドブルムは付きっ切りでアーサーを鍛えていた。
「はい!団長!」
およそ一般の兵士では瞬時に丸のみにされてしまう大蛇も、二人にかかれば瞬時に細切れにされてしまう。
「くらえ!ホーリー・ナイフ!」
聖なる魔力を宿した光のナイフがアーサーより放たれ、大蛇の首に刺さり、鋭い衝撃波を放つ光により大蛇の首は落ちる。
「うむ。今の対応は中々だったな。今はとにかく少ない魔力消費で最大限の威力を出す方法を学び取れ!!」
「はい!」
2人は現在ダンジョン地下32階層、このダンジョンは100層まである。ここを踏破したとき、アーサーは真なる勇者への覚醒を遂げるとハイネは予期し、先へ進んだ。
それから2人が40階層へ到達したとき、美しい水の村が地上より消えた。
———————―魔王の気づき―――――――
魔王は神を封印してから暇を持て余していた。各地に自動魔獣生成器は設置したし、多少は壊されているだろうが、そんなものは人間の抵抗というやつで面白いから放置しておけばいい。神を封印した今、地上に残った生命でどのように暇をつぶすかを考える、それだけが魔王の日々のやることだった。
いくつか案をだした
①すぐさま皆殺し←却下、つまらん
②強力な魔獣を作り恐怖を植え付ける。←いい
③超巨大魔獣を作り世界中を恐れさせる←すごくいい
④人が少し数を増やすまでじっとしてる←数が減ったらそうする
結局はそんなに面白くないのだった。
魔王は手始めに②を実行した。捕獲した生命の中で特に人類に憎しみをもつやつを選び、多少強い程度の竜に作り替え、辺境の地に送り込んでやった。
送り込んでから間もなく竜が放つ魔力の最大放出を感じた。そんなことをしなくても村の2つや3つなら瞬時に滅ぼせる強さに作り替えたし、しかも、一気に殺さずに出来るだけ疲弊させてから殺せと命じたはずだ。
魔王は全理眼によりその竜を観察した。その竜はかつて魔王が魔獣へと作り替えた女騎士と謎の少年に殺されたのだった。
「ほう…中々面白いではないか…強さとしては我の1%の力と同等か?もしかしたら擦り傷くらいはつけてくれるのではないか?」
魔王は強敵を欲していた。それは叶わぬこと知りながら。
それからしばらくその少年の観察を続けた。たかだか竜の相手をしただけでボロボロになっていては相手にもならないが、魔王はその心に興味を持った。
「ほう?助けてやったものたちに何も求めないのかこの人間は…」
人間は欲深く醜い生き物であることを魔王は知っていた。その魔王が知る人間という生き物とサモンは全く違く写っていたのだ。
「面白い…あやつに絶望を与えたらどうなる?おもしろい…これは面白いぞ!!!!!ふははははははははははは!!!」
こうして魔王は瞬間移動によりサモンの横へと立ったのだった。
次から新章始まります。




