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フリントの意思 ーもう1人の英雄ー  作者: けんぴ
2章 希望を分かつ者たち
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11話 リンクス

11話 リンクス


ララに乗り小竜の群に突撃したサモンたち、ララは前輪から刃を出していて突撃の時点で数十体を消滅させていた。しかし、大半は地中に籠っていた。


『これじゃあ手出しが出来ないか…』


『サモン、サモン!』


『どうしたボル?』


『僕にやらせて!』


ボルは良い案が見つかったらしく、意気揚々とサモンに求めてきた。あれだけ魔獣を怖がっていたのに何があったのか…恐らくはサモンが意識を失っている間に何かあったのだろう。


『わかった…頼むよ、ボル』


『うん!!ハイパー・ソニケーション!』


ボルが地面に口を突っ込んでいた。サモンは足裏から振動を感じた。

次の瞬間地中から傷だらけの小竜が次々とはい出ていた。出てくる多くの小竜は瀕死だった。


『…サモン様、それだけではないですよ。ボルの発する超振動で、567体の小竜が細切れになりました。ボルはすごい戦闘力を持っています。』


エンガイムが油断したすきに出てきてサモンの腕に抱き着いていた。


『ちょ…エンガイム!集中できなくなっちゃうから、本当に!』


『サモン様は私のことが嫌いですか?』


涙を溜めながら上目遣いで見つめてきた。自分の好みど真ん中を行く女性のこの質問に嫌いと言える人類がいるならその人を崇拝するだろうとサモンは思った。


『ちが…違うって、嫌いじゃなくて、抱き着かれたりすると頭がクラクラするんだって!嫌いなわけがないだろ?泣き止めよエンガイム…』


『なんか、ムカつく!』

『エンガイムさん、サモンさんはカンナのですからね?サモンさんもわかってるの?』


後ろからララの刺さるような視線とコミュさんの殺気を感じた。小竜なんかより身内のが怖いというやつだ。


『ちょっとストップ!もう小竜に囲まれてるんだ。ごちゃごちゃするのは討伐が終わってからだ!いいか?』


サモンが言うと全員が一瞬で切り替えていた。何だかんだ優秀な奴が揃っている。


『あ、サモン!私とボルを聖獣騎士の誓いで合体してみて!』


ララが言ってきた。


『何かあるのか?』


『いいから!』


『…聖獣騎士の誓い!』


ララは白銀のフルアーマーメイルとなっていた。そしてボルがサモンに羽と一本の槍を、そしてボルの合成と同時に白銀色は漆黒になっていた。


『じゃーん!』ボル

『これこそ、モードドラゴンナイト!』ララ


ララが自慢げに意志を伝えてくる。サモンは驚いていた。身体能力が飛躍的な上昇を遂げていると感じたのだ。


『すごいな…今なら竜にも負ける気がしない。』


魔法を唱えなくてもサモンは飛翔可能になっていた。低空飛行で地中からはい出る竜の群へと突っ込み槍のスキルを使用する。


『千刃』


小竜たちは防御結界を何重にも張っていたが、サモンの刺突が結界を貫き襲う。


『ではコミュ殿、そろそろ私たちも。』


『ええ、そうね。やりましょうか。


『『リンクス』』


サモンは後ろを振り返る。そこには美しい純白の羽を纏うエンガイムがいた。


『『モードヴァルキリー・エンデヴァイオス』』


『『焼き切れ灼熱の波!』』


エンガイムの両手から炎の刀が出た。2刀をまるで踊りのように使用するその姿は美しかった。ただサモンはその美しさよりも刀が当たる前に灰になっていく小竜を見て驚いていた。


『あれって刀の意味あるのかな…』


サモンはララとボルに向けてボソッと聞いた。


『まあ、サモンが剣使ってるから使いたかったんじゃない?』

『僕もそー思う!』


サモンは次々と小竜を刺突しながらため息をついていた。


『エンガイムもコミュさんも怒らせたら俺消し炭にされそうだな。』


『女は怖いのよ?』


ララさんからも一瞬不穏な気配を感じたサモンは戦いに集中することにした。そこから一日、サモンたちは小竜を全て討伐した。



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