第九十六話『新たな仲間』
「あの、アイリーさんという方を探しているんですが!」と僕がその少女に訊ねる。
「はい、私ですが!」
天才と名高い、アイリーは美少女だった。
僕らは唯一、新大陸に行けるという船を作れるという、『アイリー』さんを探していた。そして会いに来たアイリーさんは美少女だった。
「え?あなたが天才だっていう?アイリーさん?」
と僕が驚く。
「うーん、天才かどうかはわかりませんけど、船を作ったりしているのは私です!」
と、にこっと笑顔で答えてくれた。
「新大陸に行ける、船を作れるというのが、『アイリー』さんだけだって聞いたんだけど」
と僕が聞いてきたことを伝える。
「ああ、蒸気タイプの船のことね!」
と、ますます笑顔になる。
「このタイプは他のものと違って、自分で漕ぐ必要がないんですよ!!なので、長距離移動はこのタイプじゃないと、大変なんですよ!!だから新大陸に行ける船は、うちしか作れないって言ってくれたのかも!」
と早口で説明するアイリーさん、その姿がかなり可愛い。
「あら、ごめんなさい!!好きなことになると、つい早口になっちゃうの!!」
とアイリーさんは、自分の早口に気がついてにこっと笑う。
「この蒸気タイプが作れるのはうちだけなんです!!エッヘン!!」
と胸を張る、アイリーさん。その大きな胸が強調される。
「ああ、船が好きなんだね、アイリーさんは」
と僕が感心する。
「あ、アイリーでいいですよ!みんなそう呼んでるので!船はもちろん大好き!!」と答えるアイリー。
「じゃあ、アイリー。僕達は新大陸に行きたいんだけど、そういう船ってある?」
と僕が聞く。
「あるある!ありますよ!最近作った最高傑作が!!」
と、その指差す、その先にはかなり大きい船があった。
これなら、疲れずに移動することができそうだ。
「ただ、これは乗り手を選ぶからまだ売れてないんですよね。」と、ちょっと残念そうに言うアイリー。
「それ買うこと出来る?」と僕。
「もちろんできますよ!」とアイリー。
「ところで、さっき新大陸を目指しているって聞いたんですけど、それはほんとなんですか?」とアイリーが聞く。気になることがあったのだろうか。
「うん、彼女が行きたいって言うから!」
と後ろでキョウちゃんと遊んでるハーデスちゃんを見る。
「え?でも、新大陸には、モンスターが出てきて、行けないんですよ!多くの人が挑戦したんだけど、みんな失敗しちゃって!」とアイリーが言う。
「ああ、それなら大丈夫、僕達かなり強いから、最近魔王も倒したんだよ!最近この辺にモンスター出てこなくなったでしょ」と笑う。
「ああ、確かに!最近地上のモンスターは、出なくなったってみんな言ってますね」というアイリー。『地上のモンスター』はという言葉が気になったがさらにアイリーが続ける。
「私も連れて行ってください!」
とにっこり笑顔でアイリーが言った。




