表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

79/106

第七十九話『和平交渉』

僕のお腹に、ナイフが刺さろうとした、その瞬間。

シュッと音がして、ナイフがはじけ飛んだ。


キィィィンと。


クナイが飛んできたのだった。

ハーデスちゃんのナイフがクナイで吹き飛ばされる。


「ハーデス、やりすぎ」

そう、倒れていたキョウちゃんが、最後の力をつかって僕があげた、クナイをハーデスちゃんに向かって、投げたのだった。


「これで、ハーデスちゃんの攻撃は全部防いだかな・・・?バイデントも預かるね」

と、ひょいひょいっと、ハーデスちゃんの兜と槍とナイフを没収した。


「さて、話し合いをしようか!ハーデスちゃん。戦いは終わりだ!」

と僕が両手を広げて笑った。


終戦宣言をして、僕は和平交渉に移る。

真の戦いはここからだろう。

暴力で解決しなければいけない部分は終わらせた。


「話し合いじゃ・・・と?」

何を言っているのか分からないという、表情の魔王ハーデスちゃん。


「あ、いつものハーデスちゃんに戻ったね!」

と、僕は笑った。

さて、と。


「ヒビキさん、お茶にしてもらえますか?」

と僕は、ヒビキさんにお願いする。

美味しいお茶を飲みながら、話し合いをしたいよね。

リラックスしながら。


「お茶・・・?」

と、ヒビキさんが言う。


「この状況で・・・お茶って何考えてるの?コータ。ここまで魔王を追い詰めたんだから、とどめを刺さないと!」

とカナデが言う。

もちろんそうだろう。

そのためにここまで来たんだから。


でも。


「それは僕がさせない」と、にっこり笑った。


「え?」とカナデ

「え?」とヒビキさん

二人が僕の言葉に驚いたようだ。


「なん・・・じゃと・・・?」

と、ハーデスちゃんも驚いていた。


「僕はどちらかの味方というわけじゃない、なぜなら宇宙人だからね」

と手を広げて僕は言う。ここは僕にとっての異世界だし、彼らからみたら宇宙人だろう。

「宇宙・・・人・・・?」

と、言うハーデスちゃん。


「そそ、どの宇宙からきたかは僕もわからないんだけどね」と笑う。そう、スマホという宇宙意志に接続して、宇宙文明を駆使して、魔獣たちを倒していたというわけだ。この世界から僕を見たら、そうなる。


「だから、僕は中立。これから皆で話し合えばいいと思う。お茶を飲みながらね!」

お茶を強調して笑った。


「はなし・・・あう・・・?」ハーデスちゃんが言う。

「そそそ、だって言葉通じるんだし」僕が答える。


「いやよ!魔王が私たちに何をしたと思ってるの・・・?」と、いつもは冷静なヒビキさんが言う。


「そこをなんとか・・・」

と、僕がヒビキさんにお茶をお願いする。

「いやよ!!」

と、ヒビキさんが言う。こんなヒビキさんは珍しい。


すると、ガタッと音がする。

キョウちゃんが立ち上がった音だった。


「私が淹れる」

と、ハーデスちゃんのバイデントにやられ倒れていた。キョウちゃんがボロボロになりながら、立ち上がって言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ