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第六十九話『解決編』

「そう、いかにもこれは『バイデント』じゃ!そんなに有名じゃったか」

と、おいてあったバイデントを持ち、トン、と地面にたてて、嬉しそうに微笑む。


ハーデスちゃん。この子が悪い子だとは思えないんだよなぁ。と僕は思った。外見でたまされているだけなのだろうか。


「他にも気づいた理由はあるよ!」

と僕が言う。解決編の始まりだ。

少し勿体つけ過ぎな気もしてきたけど、探偵ってこんなもんかな、と思って探偵ごっこを楽しむことにした。


「そんなにヒントあったかしら・・・」

と、カナデが頬に手を当てて考える。

魔王城に来てからの事を思い出しているのだろう。


「表札・・・?」とカナデが聞く。

「表札!!流石にそんなわかりやすいヒントなかったなぁ、というか答えだよね。表札にハーデスって書いてあったら!!」と僕が笑うと、ハーデスちゃんが、何を言っておるのじゃ?という顔をしてこういった。


「書いてあるぞ?」というハーデスちゃん。

「ええええええ!書いてあるの?堂々とお城に??」と僕が驚く。


「うむ。お主らが来たのは、裏口だから見てないと思うが。あと魔文字で書いてあるので、おぬしらには読めないがな!」と笑う。


「魔文字ってなんだよ・・・」と僕が笑う。


「美魔女みたいな謎の響きだ。」

美魔女ってなんなのだろう・・・。


「う、イイ線行ってたみたい、ごめんよ、笑っちゃって」とカナデに言う。

「いいってことよ!!」

と手のひらを前に出し、江戸っ子な感じで返事をするカナデ。


「僕が気づいたのはそこじゃなかったけど、惜しかったね」と僕。


「コータ君が分かった理由を当ててみましょう!」

とヒビキさんが手を胸に当てて提案する。

「えー!ヒントないのヒント!!」

と、いきなり降参状態のカナデが僕にいう。


「いきなりヒントはダメでしょ!!もうちょっと考えてよ!カナデ!!」と笑う僕。

「えー、考えるのは苦手なのよねぇ」とカナデが言う。

「ふっふっふ、表札はイイ線行ってたから、もっと考えてみたまえ」と僕が言う。

「むーっ!」と怒った素振りのカナデ。ちょっと可愛い。


「ボスの種類??」

と頬に手を当てながらキョウちゃんが言う。

「おお、流石キョウちゃん、一発正解!!」

ビシっとジェスチャーして、キョウちゃんを称える僕。


「え、あたりなの??さっぱりわからないんですけど〜」

とカナデが言う。


「答えを聞いてもわからないって、どういうことよ〜」

と笑うカナデ。


「いままで出てきた、ボスを思い出してみよう!」と僕。

「ボス、ボス・・・ボス?」

と思い出しているのか思い出してないのか良くわからないカナデだった。


「そうね、ここに来る前にまず、『ケルベロス』よね。そして、『ヒュドラー』『ミノタウロス』『キマイラ』だったわね」と、ヒビキさん。

「強かった」とキョウちゃんが今までの戦いを思い出す。


「そう『ケルベロス』。つまり番犬はすでに、城の前を守っていたんだ」

「なんだってー!!」と皆が驚く。


「いかにも『ケルベロス』は私の番犬じゃ」

美少女魔王ハーデスは頷く。

そして答え合わせは続く。

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