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第六十五話『総攻撃』

「よし、戦闘開始だ!!」

僕がみんなに言った。


襲いかかってくるキマイラを、皆のいない方向に、バックステップしながら誘導する。一旦僕が受け持つ。その間にフォーメーションを作る。


キマイラは、ライオンの顔と、ヤギの顔を同時に持つ。

なので、前面を担当する僕は、ライオンとヤギの頭突きや噛み付きを処理する。

その間に、後ろのヘビをカナデに担当してもらう。


と、思っていたのだけど。


「ムリムリムリムリ!!」

わずか十秒でムリなことが分かった。

僕の片手のナイフでは、キマイラのライオン、ヤギの両方から繰り出される、頭突きを処理できない。


そう、全然できなかった。出来るような気がしてたけど、全くできなかった。二刀流なら良かったのだろうが、一体受けている間にもう一体に攻撃されてしまう。


「ごめん!いったん下がる!!」

と後ろにポーンとジャンプする。

そこで距離を取って、態勢を立て直す作戦だった。

しかし、その瞬間、キマイラは大きく息を吸った。


「あっ!!まさか!!」

その様子を見て予測はついた。炎だ!!


「ゴオォォォォォ」

そう、予測通りキマイラは炎を吐いてくる。


「マジっすか!!」

と言いながら避けきれない!!

「アチチチチチ」と僕が走って距離を取る。


「ちょ!強すぎるんですけどキマイラ!」

と難易度設計に文句を言う僕。


前はライオンとヤギの頭突き。

後ろはヘビ。距離を取ると炎。

そしてヤギの機動力。


「最強じゃん・・・」

と感想をもらす。


「駄目だ、カナデ!片手の僕の剣だと、2体の頭突きを捌ききれない!」

とカナデにヘルプを求める。


「分かったわ!!正面は二人でやりましょう」

カナデが提案する。


「後ろは私達二人がやるわ!!」

とヒビキさんが言う。


全員、総掛かりでやる作戦になりそうだ。


前面担当の二人が、なんとかキマイラの攻撃を弾く。


頭突きを避けたり、噛み付きを避けたりしていた。

「これは大分いい作戦かも!かなり楽になった。」

と僕がカナデに言う。頷くカナデ。


「そして、肉弾戦をしている時にキマイラは炎が吐けない!!」

そう、それが最大のこの作戦の利点。

向こうの得意技を1つ封じることができていた。


「アイス!!」

さらに、ヒビキさんが氷の呪文を唱え、氷の弾を発射する。

遠隔から尻尾のヘビに向かって、バシバシと氷の弾を飛ばす!!


「ナイス判断、ヒビキさん!」

そう、それはかなり良い判断だった。後ろからバンバン物理攻撃をすることによって、今キマイラは、前から2種類、後ろから一種類同時に攻撃を受けている状態だ。


そして、この状態でキマイラは手一杯だ。

「キョウちゃん!!」

僕がキョウちゃんに合図を送る。


「了解」

そう言ってキョウちゃんがキマイラの背中目掛けて、投げナイフを放った。


その鋭い軌道は、キマイラの背中に見事命中した。


「グオオオォォォォ」

初めてダメージをうけたキマイラが叫び暴れだす。


そう、これはチャンス。

「一気に攻めよう!!」

僕らはこのチャンスを逃さず、総攻撃の姿勢をとった!

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