第六十四話『キマイラ』
「よーっし、お茶もしっかり飲んだし、次に行きますか!!」
しっかりと休憩したので、次に向う僕らだった。
そして、次の階で僕らが目にした敵は・・・
「キマイラだ!」
そう、神話に登場する、最強の魔獣、キマイラ。
超有名モンスターだ。
「神獣のオンパレードだなぁ。」
ここに来るまでに、かなりの神獣と遭遇してきた。
ケルベロス、ヒュドラー、ミノタウロス・・・にキマイラが加わる。
「ライオン、ヤギ、ヘビ・・・」
はい、はい、はい、と。
そのモンスターの姿を順番に指差し確認する僕。
あっているのはわかっていたが、とりあえず全部口に出してみる。
うん、やっぱりキマイラ。
「間違いないっすね・・・」
と僕が言う。
「キマイラっていうと、ボスっぽいけど、キメラって言うと普通のモンスターっぽいよね。そして、この御方はボス感半端なく出てるから間違いなくキマイラ・・・」
と独特の見解で僕はこのモンスターをキマイラだと認定した。
「攻撃してくる前に検索しよ!」
まだ様子を伺っている状態のキマイラを視界にいれつつ。
スマホを取り出して、検索する。
キマイラで検索すると、キメラという項目に跳ぶ。
キメラの項目をタップする。
「キメラ - 正しくはキマイラ」
「はい、知ってました!!いつもの来たけど!!今回は知ってましたー!!キメラとキマイラの使い分けまで、わかってたもんね!!」
とスマホに話しかける僕。
「また、武器に話しかけてる」
じとー。とジト目で見られた。カナデに。
武器とはスマホのことだ。
機械に話しかける変なおじさんだと思われた。
「オホン!」
取り乱していたのを、ごまかすように咳払いをした。
「キマイラ - ライオンの頭部、山羊の体、毒蛇の尾を持つ。口からは火炎を吐く」と説明を読み上げる。
「あ、火を吐いてくるらしいよ!!気をつけてみんな」
とみんなに注意を呼びかける僕。
「了解!」とカナデ。
「わかった」とキョウちゃん。
「わかったわ!!」とヒビキさん。
今回は攻撃される前に、結構有用な情報を得ることができた。
そこで安心した僕はふと疑問を口にする。
「ところで、いつも気になるんだが、ヤギの胴体よりライオンの胴体の方が強くない??ライオンめっちゃ速いじゃん」
と気になったので、「動物 速度」で検索すると、画像入りで出てきた。
第八位 ライオン100m 6.2秒
と出る
ちなみに人間は
第二十一位 人間100m 9.2秒
人もかなり速い。
てか、このデータかなり速い人のだ。
世界で一番速いひとなんじゃないのか・・・
高校生が12秒ではしれたら相当速い方だったと思う。
そして、ヤギの速度はわからなかった。
なんでもすぐ分かるわけではないネットであった。
「ライオンより速いとは思えないけどなぁ」
とキマイラの胴体をディスる(バカにする)僕。
それに怒ったのかは分からないが、キマイラが雄叫びを上げて襲いかかってきた。
「よし、戦闘開始だ!!」
僕がみんなに言った。




