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第五十四話『キョウの秘密兵器』

「行くぞ!」

「いくわよ!!」

僕とカナデが同時に、10の首の竜『ヒュドラー』に向かって行った。左側は僕、右側はカナデ。そうシンプルな作戦だった。


『覇竜の宝石』が光『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』も光を帯びる、全身に力が入る。全身に魔力を纏い、超常のパワーを手にする。体も軽い。


「まず1!」

と、スパっと一体のヒュドラを倒す。


「次2!!」

シュッともう一体のヒュドラを倒す。


「次、次、次!!」

と五体を倒した。一瞬で五体のヒュドラーを倒した。

やはり、一体一体はそんなに手強くない。


手強いのは仕組み、倒すと首が2倍になって復活してしまうというその仕組みそのものだ。その理屈が正しいと、通常倒すのは不可能だ。しかし、無敵ではない、制限がちゃんとある。


僕が自分の担当分を倒した後、カナデはどうだ?と思って見るとしっかりと、5体倒していた。さすがの剣裁きである。どんどん剣筋がよくなっている。かなり立派な剣士に進化していた。


「ナイス、カナデ!」

「コータこそ!!」とカナデも言う。

一気に10体のヒュドラーの上部をやっつけた。

ここからが正念場だ。


「ヒビキさん!!アレです!!」

と一体のヒュドラー上部を指差す。

「了解!当たりはアレね!!」

ヒビキさんは全部理解してくれているようだ。


そうヒュドラーには一つだけ不死の首が存在するという。

確かに全部僕らは斬った。斬ったのだがが。一体だけ生き残っている上部があったのだ!!


「激しい印を着けるわね!!」

とヒビキさんが言う。いつもより多く魔力を生成しているようだ。彼女の髪の毛がいつもより浮かび新生な光が彼女を包む。


そして、魔法を唱える。

「ビッグファイヤー!!」

いままでの炎の呪文とは桁違いの熱量を持つ最大魔法『ビッグファイヤー』をヒビキさんは唱えた。それは放たれた瞬間からいままでとは別次元の火力をもっていた。


不死身の一体は黒煙をあげてプスプスと燃え上がる。

「真っ黒焦げだ!」僕が叫んだ!しっかりマークがついた!すぐにキョウちゃんに伝える。


「当たりはアレだ!キョウちゃん!」僕が指を指し、真っ黒焦げの本体。ヒュドラー不死身の本体。復活できないほどのダメージを一気に与えるしかない。


「わかった」

彼女の手から、火花が見える。彼女のもつ黒い塊。中心部に向かって、動線を火花が伝っていく。それは彼女の秘密兵器。そうキョウちゃんは爆弾を持っていたのだ。


「えい!」

とてもかわいらしい声で、とても凶悪な爆弾をヒュドラーに向かって放り投げた。見事な放物線を描き、真っ黒焦げに印をつけられた本体にむかって飛んで行く。


その刹那。


ズガガガガァァァァァ

爆発し、爆音がし、爆散する。


その昔、ヘラクレスは巨大な岩を下敷きにして倒したらしいが僕らは爆弾で倒した。


近代的だ。


「た、倒した〜」

そう僕らは、9つの首を持つ巨大な竜。『ヒュドラー』をやっつけた。


魔王城最初のモンスター『ヒュドラ』を僕らは倒したのだった。

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