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第四十九話『カニ』

「さて、ゆっくりできたし、道具屋さんに向うおう!」

続きの話は歩きながらでも出来るし、と思いキョウちゃんを連れ出した。お金はもちろん僕がさらっと払った。紳士なのでね。キリッ!!


しっかりとカフェで休憩を堪能し、道具屋さんに向う。


「道具屋さんってどこにあるんだっけ?」

と、出たはいいものの、道具屋さんの位置はさっぱりわかっていない僕だった。

「ちょっと歩く」

と、キョウちゃんがボソリという。案内してくれるっぽい。彼女もこの街は初めてだろうけど、すでに調べが付いているのだろう。実は、情報処理能力が彼女はかなり高い。


「歩いている間、ちょうどいいからさっきの話の続きをしよう。洞窟のモンスター達を振り返ろうとしていたんだった。その前の唐揚げでかなり脱線しちゃたけど。最初はなんだっけ?」と僕が聞く。

「ビッグスコルピオン」キョウちゃんがこたえる。


「そう、最初はビッグスコルピオンだ。毒のある巨大なサソリ」とビッグスコルピオンとの戦闘を思い出す僕、こういう時に意見を出し合っておくと、あとの戦闘で有利になることがある気がする。

「強かった」と簡潔に言うキョウちゃん。


「サソリとザリガニが似てるから、装甲が固いようなイメージだけど、実際はサソリの装甲は固くはない。ただ、毒がヤバイ。あと攻撃方法が特殊でタイミングが取りにくい」

「装甲のこと知らなかった」とキョウちゃん。


「そう、僕も知らなかった。スマホがなかったら、厳しかったなぁ」

と思い出す。そう検索はこの世界でもきっちり役に立っていた。この世界が元いた世界と共通する部分が多いから、という理由ではあるが。


「危ないから毒は素材として、もってこなかったんだっけ?」

と僕が思い出す。

「そう。あぶない」


「実際は、安全に持ってこれたら、高く売れるの?」

と、気になって訊ねる僕。

「買う相手を選ぶ」

と持ってこなかったふたつ目の理由を教えてくれた。いろいろ考えているのだ。


「そうか、薬物ってことだもんね、誰でも彼でも買ってくれるわけではなさそうだ。」と考える僕いろいろ理由があるのだった。


「次はなんだっけ??」

「ビッグクラブ」

「ああ、巨大蟹だ、カニカニ。ビッグアニマルシリーズが続いてたんだよね。パワースポット的ななにかで巨大になっちゃったんだろうね。」

昔から、霊的なスポットに置くと妖怪変化をするという話は多い。琵琶が变化した王貴人とか。


「あ、そういえば、市場(いちば)に蟹売ってたよ、普通のカニ」

とチョキチョキとジェスチャーをする。

「ほほう」と頷くキョウちゃん。


「こんど僕がカニ剥いてあげるから、食べようか」

と笑う。

「食べる」

と同意するキョウちゃん。


「でも、自分でできる」

と顔を赤くするキョウちゃん。

剥いてあげなくていいらしい。

結構たいへんだけどね、あれ。


「こどもじゃない」

と、更に顔を赤くするキョウちゃん。


「はは、ごめんごめん、でも大変だったら剥いてあげるよ!」

「ありがと」というやり取りをしていると目的地。


「あ、ついたね。行こう!」

カニの話をしていたら、道具屋さんについた。


「こんにちわ〜」

僕らはドアを開けて都会の道具屋さんに入った。

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