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第三十九話『構造上欠陥』

ケルベロスと対峙する僕ら。


「倒そう!!」

「うん」

「そうね」

みんなが戦闘態勢に入った。


僕のうっかりミスで、スマホの電池が切れてしまった。

ボスとの戦闘でスマホ無し。

かなりシビアな戦闘になるだろう。


「とはいうものの、これからこういう事態も増えるだろうし、スマホがなくても戦えるようにしないといけないのは事実」

と自分に向かって言う僕。


いつ、電波が使えなくなってもおかしくないし。

高温、低温で使えなくなってもおかしくない。

常にスマホが使えなくなる可能性はある。


そう、僕らが戦うべきなのは目の前の現実の敵だ。

情報が間違っている時だってある。

電池が切れる時もある。


「若干、自分に言い聞かせてる感があるけど」

と笑う僕。


「きた!」

剣士カナデに襲いかからケルベロス。

その攻撃を剣で防ぐカナデ。

ケルベロスの激しい移動。激しい攻撃。激しい唸り声。


すべてが他のモンスターと桁違い。


「ケルベロスって昔から思ってたんだけど、頭がぶつかっちゃって、同時に攻撃できなくない??」

と、僕が昔から思ってたことを口に出す。真ん中を中心に扇型に配置されている三体のワンちゃんはお互いがひっかかって、同じ所に攻撃するのはかなり難しいのでは。


「確かに」とキョウちゃんが言う。


「敵が真ん中にいたら、ギリギリ攻撃できるかもしれないけど、端っこにいるやつを端っこの人は攻撃できないよね。真ん中にぶつかっちゃって」

と、僕は、構造上の欠陥を指摘する。設計者は怒られるのではないだろうか。『くい』が一本たりないどころの騒ぎではない。購入者が黙ってないぞ!!持ち主ってハーデスだけど。(さっき読んだ)


「なるほど、わかったわ!カナデちゃん、一番右のと戦って」と、ヒビキさんが指示する。


「なるほど、真ん中だと、3対1になるけど、端っこと戦うと1対1ってことね」と僕が、ヒビキさんの作戦になっとくする。


「構造上の問題がたくさんあるな、ケルベロス」

と僕が笑う。カナデがいい感じに右に移動する、移動しやすくなるように援護する必要がある。


「すると、僕が左だな」

と、剣を構え向う。


「私が真ん中」

と、スタタタと移動し、距離をとって真ん中に攻撃できる位置に移動するキョウちゃん。


「ああ、これは相当いいね。」

一番右をカナデ。

真ん中を遠隔からキョウ。

左を僕。


「みごとに敵の攻撃を分断したね。」

と余裕の僕。これは僕らの参戦勝ちなんじゃないの?と笑う。


「グオオオオォォォォ」とケルベロス1が襲い掛かってくる。


「ぬおおおおおぉぉぉ、つえぇぇぇぇ」

強い、速い、激しい。カナデはこんなのと打ち合っているのか。


「前言撤回!!こいつめっちゃ強い!!」

そう、構造上の問題をたくさん抱えていても、そもそもの自力がかなり強い。一体一体の動きが半端無く良い。


「一気に行きましょう!」

その声を聞いたヒビキさんがみんなに言う。


「ポイズン!」毒の呪文をヒビキさんが唱えた。

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