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第三十三話『ビッグクラブ戦決着』

「ウインド!」

ヒビキさんが風の呪文で泡をすべて吹き飛ばした。

彼女の魔力は僕らが思っているよりも強力なようだ。


「おお、これは凄い!」

と僕は驚く。ヒビキさんの魔法が見事に僕達二人の攻撃手(アタッカー)を援護していた。なんとなく、連携攻撃もできるようになってきたのかな、と思う。


「このまま一気にやっつけよう!」

構えた僕が飛び出した。

力を込めると、呼応するように『覇竜の宝石』が光り、現代人の僕の本来の力とは違う、力が出る。重力が軽く感じ、今まででなかった力が出る。


片腕は、すでに切り落とし、蟹の泡はヒビキさんが風の呪文で吹き飛ばされている。このまま一気にいけるはずだ。


僕は、頭に向かって放物線を描いて、飛びかかりそのまま、『ビッグクラブ』の頭に『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』を突き刺そうとしていた。


ところが


「ガキイイイィィィン」と僕の攻撃を、残りの片腕で、防ぐ『ビッグクラブ』。「やるなぁ」と言いながら、大きく膨らんでいて、盾にもなる、『ビッククラブ』のハサミに一度弾かれた『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』をもう一度、突き刺そうと空中で態勢を整えた。


光りだす『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』。

魔力に包まれた剣は、ハサミを吹き飛ばした。ぼくはそのまま剣を『ビッククラブ』の頭にナイフを叩き込んだ。


『ビッククラブ』のちからの入っていた腕が、へたりと倒れる。倒したのだ。


「すごい」と、キョウちゃんが言う。

「よし」と着地する僕。


ところが、それははやとちり、だった。

『とどめ』まで、させていなかった。

『ビッククラブ』が最後の力を振り絞り、僕に襲いかかる。上空から僕に目掛けて一直線でハサミが飛んでくる。これはヤバイかな、と思ったその時。


「危ない!!」

それを見ていたカナデが叫び、動く。

急ぐ、だけど、冷静に、剣を下から振り上げ、『ビッククラブ』のハサミを切り飛ばす。


「スパァァァァン」と音が洞窟内に響き渡る。


「ああ、こうすればいいのね」

と僕が蟹のハサミを切り落としたときの攻撃を、みて覚えたらしい。なんという、学習速度!これが成長チート??


「今度こそやった??」と僕が聞く。


「たぶん」

とコンコンと巨大な蟹を叩くキョウちゃん。

すでに素材回収の段階に移っていた。


「仕事がはやいなぁ」と僕は笑う。


「蟹も良い素材」

「ああ、固いパーツが多いしね。」

と僕らがやり取りしていると、ヒビキさんが近づいてきて微笑んだ。


「そろそろ、ここらへんで休憩しましょうか?」

とヒビキさんが言った。

そろそろお腹もすいてきたしね。


「いいですね、でも、襲われたりしないんですか」

と僕が訊ねる。洞窟でゆっくり休憩してて大丈夫なのだろうか。


「結界がある」

と取り出して、にこりとするキョウちゃん。

「じゃあ、ごはんね!」とカナデも微笑んだ。

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