第二十八話『ビッグスコルピオン』
「どんどん行くわよ!」
カナデがみんなにそう言って、先に進む。
進んだ先に見えたのは。
巨大なモンスター。
僕が言う。
「うわ、巨大なサソリだ!」
と、僕が叫ぶ。そこに現れたのはサソリただし、僕らが知ってるサイズのサソリではなく、かなり大きい。いまは尻尾を下げているから僕らよりは背が低いが、あの尻尾をあげたら僕らより背が高くなってしまうのでは、というくらいのサイズ。
「これは、めっちゃ強いっしょ!!」
と僕が言う。いきなり中ボス??
さっきみたいにサラっと倒せる相手じゃない。明らかに。
「ビッグスコルピオン」
とキョウちゃんが言う。
アイテム使いキョウちゃんはなんでも知っている、アイテムを使うのにいろいろ知識がいるのだろう、と思う。
「スコルピオン!」
かっこいい、スコーピオンじゃないんだ。
おっと、そんなことに感心している場合じゃなかった。
「『ビッグスコルピオン』それはかなり強そうだ!」
「強い。毒がある、気をつけて」
キョウちゃんがみんなに注意を促す。
やはり毒があるらしかった。ちいさなサイズでも人を殺してしまうくらいの毒があった気がするけど、こんないずになったら・・・。
僕はもちろん、検索にとりかかる。
「『サソリ』4億3千万年以上前から存在したことが確認される」と読み上げる僕。そんなに昔から!!4億3千万年前とかなんかすごいなぁ。
さらに読み進める。
「硬そうなイメージがあるが、ザリガニみたいな固い皮膚をみっていないので、孔雀とかに食べられる」そ・・・そうなのか。装甲はそんなに固くないらしい。
それは全然イメージと違った。
ザリガニとかとは違うらしい。めっちゃ硬そうなイメージがあったけど!
「暗闇でブラックライトで当てると光る」えっマジで!?超試したい!ブラックライトないけど、と僕のテンションが上がる。アイツを照らしたい!
「あ、ブラックライトって作れないのかな?」
と、気になった。『ブラックライト 自作』で検索してみる。じゃんじゃん出てきた。
「わりと簡単らしい。スマホに青く塗った透明テープと紫に塗った透明テープを貼ればいいらしい!えっ!そんな簡単なんだ!!」とおどろく僕。
「コータ、やられるよ」
と、僕を注意するキョウちゃん。
「はっ、こんなことを調べてる場合ではなかった。毒だ、毒。」
と気を取り直して毒を調べる僕。『ビッグスコルピオン』の動向には気を配りつつ検索を続ける。
「毒を持つサソリは少なく、1000種類中わずか25種類とと少ない、あっそうなんだわりといろいろイメージと違うなぁ、サソリ」とぶつぶついう僕。
「でも、こいつは明らかに猛毒もってそう。猛毒を持つサソリ一覧に似てるのがいる・・・」
「毒、つよい?」キョウちゃんが聞く。頷く僕。
「よし!だいたいわかった!毒に気をつけつつ、攻撃だ。装甲はそんなに固くない!」僕が伝える。
「了解!よし、一気に行くわよ!」
剣を抜き、カナデが飛び出した。




