第二十一話『カタクリ粉』
僕はスマホを取り出し
「からあげ サクサク」
で検索を開始した。
僕は噂のレシピ投稿サイトを検索した。
なんと227万レシピもあるらしい!
凄い時代になったもんだ。
「唐揚げは何個あるかなぁ、『からあげ サクサク』の検索結果はっ」と僕が言う。
『587品』と表示された。
「めっちゃある!!」と僕は感動した。みんなサクサクにしたいんだなぁ、サクサク唐揚げ最高だもんなぁ。
「ちなみにサクサクを取るとどのくらいだろう」
サクサクをバックスペースで消し『唐揚げ』で検索した。
「うおー、めっちゃある『21,246品』。すごいな」
36倍あった。
「人類の英知 インターネットバンザイ」
ところが、人気順で検索するには、有料会員にならないといけないらしい。いまの異世界で有料会員になる方法がない・・・。
「月三百円が払えない・・・今1000万ゴールドも手に入れたのに・・・」
仕方がないので普通のページを検索する。
普通に本として販売されているレベルのレシピもかなりある。これがいいかなぁ、必要なものも少なそうだし。と決めた。
「鶏もも肉、濃口醤油、酒、生姜、片栗粉、レモン」
と、読み上げる。それでもそこそこ、必要な感じだった。
「ふむ、これが全部この世界にあるかはわからないなぁ、大事なのは、鶏もも肉、油、片栗粉だよなぁ」
「鶏肉と油はある」とキョウちゃんがいう。なんでももっているキョウちゃんだった。そういえば昨日もカレーを作ってもらってるし、かなりのものを持ち歩いているのだろう。
「ナイス!」
と、鶏肉と油を持っていたキョウちゃんに向かって、グッと親指をたてる僕。
「問題は片栗粉か。片栗粉ってそもそも何??」
料理をしないのであまり良くわかってなかった。僕が頭の上に、はてなを浮かべてつぶやくと。みんなもはてな・・・という顔をしていた。
「かたくりこっ」と言いながら検索する。タッターンと言いながら、検索ボタンを押す。スマホだからタッチパネルだけども。
「うおっそうなんだ!!」
と表示される、花をみて驚く。
「カタクリっていユリの花の茎を使っていたんだ。」といいつつ読み進めていく。だから『カタクリ』『粉』か。そのままだった。やるな昔の適当な人!!
「いまは、じゃがいもで作ることが多い。」
へー!なるほど、と思いつつ、読み進める。
「じゃがいもはある。」
「お、ほんと?」なんでも入っているキョウちゃんのバック。
「あ、これなら作れそう!」
とレシピを読み進めて、僕が言う。キラーンとキョウちゃんの目が輝く!
「作れる!?」
と、ぐっと近づいてくる。眩しい、純粋な子どもの目が眩しい!!作れる・・・はず・・・たぶん。
「ただ、結構力仕事だからみんなに、手伝ってもらわないと終わらないかもしれない。」
「手伝う手伝う」キョウちゃんが言う。
「オホンッ」とカナデがかるく咳をする。
「私の出番が来たようね!!」
と、腕まくりをするカナデがそこにいた。




