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第十七話『ドラゴンキラーナイフ』

よいしょっと、そのドラゴンの素材を担ぐ少女。

「武器屋に持って行く、もっと良い武器が作れる!」

キョウちゃんがそう言った。そして、僕らは、街に戻ってきた。


武器屋に戻ってきて、ドアを開ける。

「いらっしゃ・・・い、あれっ?また来たのか?ナイフダメだったか?」と武器屋の店員さんが心配する。

「全然ダメじゃない。あれでドラゴン倒した」

と簡潔にキョウが伝える。作業しながら、挨拶をしていた、店員の動きがピタッと止まった。さすがにプロなのか、道具を落とすようなことはなかった。


「はっ?えっ!?!?何を言ってる??ただのナイフだぞあれ」

と、店員は続ける。ナイフでは、普通ドラゴンを倒せないらしい。確かに、普通の装甲部分だったら厳しいな、と僕も思った。正面の装甲が薄い部分を一突きできたから倒せた。


「そもそも、ドラゴンって、どのドラゴン??ミニドラゴンとかか?」と、確認する店員。

「ブラックドラゴン」

即答するキョウ。


「はあぁぁぁ!?『ブラックドラゴン』!?!?いやいやいや、冗談いっちゃいけませんぜ。だって、そのお兄ちゃん、明らかに素人だっただろう!お嬢ちゃんが持てる、『ロングソード』を持ちあげられないくらいの!」

と、こないだの買い物の事を思い出す店員さん。

そう、カナデより腕力のない僕です。


「これ、証拠」どん、と荷物を差し出すキョウちゃん。


「これで、コータ用の新しいナイフ作って欲しい」

「え!?そうなの??」

と、僕は聞いてなかったので、びっくりした、僕の武器をまた買いに来たとは知らなかった。


「もちろん、コータが倒したから」

「え、でも、こないだナイフあるよ!?」

と僕が応える。

「刃を見てみるといい。」

とキョウが言う。鞘から刃を出す僕。昨日の段階では、キラキラしている、ナイフだった。


「ありゃりゃ」

と、僕がナイフを見て、呟く。

そう、刃がボロボロだった。

こんなになってしまうのか、恐るべしドラゴン。


「ドラゴンに斬りかかればそうなる。一撃で倒せたから良かった」とキョウちゃんが言う。

「一撃で倒したのか!!す、すげぇ」

と話を聞いていた、店員さんが驚く。


「そう、コータは凄い」とキョウ。

「いや、たまたまだと思うけど・・・」と僕が言う。


「しかし、すげえな。うちのナイフがドラゴンキラーになっちまったってことか!!これは凄いことになったな!!」

「うん、すごい」キョウちゃんが言う。店員さんのテンションもマックスまで上がっている。


「キョウちゃん、キョウちゃん、ちょっと褒めすぎじゃない?」

と僕が言う。さすがにそんなに凄くないって。


「キョウちゃんはほんとの事しか言わないわよ!」

とヒビキさんが微笑んで、片目を瞑る。つまりウインクだった。


素材を確認して、店員さんがキョウに言った。

「もちろん、作らせてくれ!本物のドラゴンキラーナイフを!」

そう、『ブラックドラゴン』の素材を使った、ナイフ『ドラゴンキラーナイフ』を作ってくれる事になったのだった。

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