第百四話『クラーケン』
「久しぶりの、戦闘か!最近平和ボケしてたから戦えるかな?」と、最近、唐揚げ食べたり、カニ食べたり、かなりの平和モードだった、僕は、そう言って、笑いながら剣を構えた。
「戦闘開始だ!」
と僕が『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』を構えて叫んだ!
胸から下げている『覇竜の宝石』を掴んで、僕が話しかける。
「久しぶりだけど、頑張ってくれよ『覇竜の宝石』!」
と僕が言うと、宝石が輝き出す。
僕の体に超常の力を纏いだした。
「よし、大丈夫そうだ」
と僕はその力を纏い走りだした。
船からクラーケンに向かっていき、一番近い、足(?)に斬りかかった。
ザクッ!!!!!
と、響き渡り、クラーケンの足を一本やっつけた。
思っていた以上に綺麗に決まった。
クラーケンは
「ゴゴゴゴオォォォォォォ」と雄叫びをあげる。
「イカって鳴くのか」と思った。
僕らが対峙しているのは、伝説のモンスター、クラーケンなので、イカとは違うのかもしれないのだけど。
「ああ、久しぶりだったけど、意外にいけるな!」
と僕は微笑んだ。
1つの足を倒して、安心している僕。
でも、まだまだたくさん足がある、数えるのがめんどくさいほど、だ。
イカって足何本だっけ?
「しかし、かなり戦いにくいわね〜!」とカナデが言う。
「そうなんだよな〜。あっちに飛び込んでいくと、海に落ちちゃうしね」
さっきは、クラーケンが姿を表した時に、たまたま近くにあった足を攻撃することができたが、今は、距離を取られてしまった。
そうなのだ、このクラーケンが、今までの敵と全然違うのは、ここは陸上ではなく、海だ、ということだ!
相手のところまで行ってしまうと、海に落ちてしまう。
逆に、この船に乗れるほどクラーケンは小さくない。
なにしろハーデスちゃんが島だと間違えた程だ。
つまり、この船『新大陸号』に乗ってもらって戦うということもできない。
「ということは・・・あれしかないか」
と僕は考えた。
攻撃できる位置に来てくれない。
というなら『こちらから行く』しかない。
「あれ?」とカナデが聞く。
「そう!あれ!クラーケンに飛び乗って、やっつけるだ!!」
そう、島と見間違えるほどの大きさの、巨大モンスター。
だったら乗っちゃえばいいのだ!!
そう、話は単純だった。
ということで、走りだし、ジャンプする僕、そのまま、クラーケンの頭に乗る・・・。
とそこまで考えたところで激痛が走った。
バアアァァァァアン
船に叩き落とされていた。
意識を失いかねない痛さだ。
気がついたら、僕は船に叩き落とされていたのだ。
「めっちゃ痛いんですけど〜」
と、クラーケンに乗ろうとして、クラーケンの腕に叩き落とされた、ぼくが笑う。
「あ〜、腕、そんなに速く動くんだ・・・」
巨大だからそんなに速く動かないだろうと、たかをくくっていたら、しっかり叩き落とされた。
「これは、しっかり戦わないと勝てないな!みんな力を貸してくれ!」
「了解!」と皆が言う。
「でも、久しぶりの強敵で、楽しくなってきた」
と僕は、『覇竜の剣 - ドラゴンキラーナイフ』をもう一度構えた。




