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第一話『電波状況』

「ここは・・・明らかに異世界・・・」


そう、僕は今異世界にいる。たぶん。いや、間違いなく。なんで分かるかというと、エルフや獣人が普通に歩いているから。しかも人間の言葉を喋って。


僕は、さっきまで、どこにいたんだっけ??

それすらもちょっと自信がなかった。

うーむ、どうしよう。今日、何月何日だっけ、ちなみにいまの時間は??


気になったのでポッケに手を入れて、スマホを取り出す。日付を確認して、ああ、今日はそうだったか、と思い出す。時間は16時、夕方を示していた。


「でも、ここ、日本時間なのかな」

と、根本的疑問が湧いてくる。でもなんとなく、夕方っぽいからまぁいいかな、と思ってスマホをポッケにしまう。


「ん??」

その瞬間、僕はあることに気がつく。


「あれ??」

さらに思考を進める。時間のことだけ気になってスマホをしまおうとしてしまったが。凄いことに気がついた。


「今、電波入ってるって書いてなかった!?!?」

と、慌てて、ポケットから再びスマホを取り出す僕。

心臓の音が高まる。そう、異世界に来るということは、現代社会のテクノロジーはすべて置いて、自分の知能だけをもって転移することをさす『普通』は!!


それは、タイムマシンで過去に自分だけ、移動して、ゲームもテレビもビデオもない状態のようだ。それだったら、現代に居たいと誰もが思うだろう。少なくとも、僕はゲームをやりたい派だ!


「うおおおぉぉぉぉ、やっぱりだ!!」

と、スマホを手元にもどす、僕のテンションはうなぎのぼりだ!嬉しすぎて、若干目が潤んでスマホの画面がにじむ。冷静に目をぱちくりさせて、霞みを取って、もう一度画面を確認する。


「はい、あります!電波いっぱい立ってます!!」

昔で言うところのバリ3、いまだと5本??つまりMAXの電波状況だった。


「これ、僕の部屋より入りがいいのでは・・・」

そう、下手な現実世界の田舎より電波の入りがいい。めっちゃ快適!!


「あ、そうだ。表示なんて、信用しちゃダメ!!」

と僕は正気を取り戻す。現実世界でも、表示されててもつながらないことは多々ある。


「実際に検索してみないと・・・」

と、とりあえず動くかどうかの確認、つまり動作確認をすることにしてみた。


「とりあえず、ここは『異世界』で検索してみよう」

と、フリック入力で、さささっ、と検索する僕。すると、くるくると通信中の表示が回転し、検索が完了する。


『異世界 - 人が世界を分類する場合において、自分たちが所属する世界の外側。』

「うおおおぉぉぉ!!表示された!!」興奮して叫ぶ僕。そして、その表示を見て呟く僕、そこに表示された説明を見て、理解する。

「うん、間違いなくここ、異世界!」


そして、すべての状況を確認して僕は言った。

「はい、無双確定!!きましたこれ!!」

異世界でネットを使える男に僕はなった。

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