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プロローグ
まず見えたのは 眩しいなにかと空のようななにか
次に見えたのは 妹
その次に見えたのは 真っ白い…
「んぅ………おふぁよぅ………… は? え、なんでこんなとこにしょーにぃがいるの?!は!!!? ちょ、さっさとどいてよ!!!!!」
真っ白い…人?…じゃない。 えっと…
「なにをぼーっとしてるの?! しょーにぃったら!!! もうっ…!」
硬そうな尻尾があって…鋭い牙があって…恐竜みたいな…
……ん? 恐竜みたいな???
「…ドラゴン…?」
「は?なにおかしなこと言って……ふぅぅぅぅぅぅえぇぇぇぇうぉぉぉあぁぁぁぁぁあ?????!!!!」
「ちょ、おま…!速いっつの!!」
真っ白い人間サイズのドラゴンが俺たちに狙いを定め、今すぐにでも襲いかかろうとしていた。
叫びながら即座に逃避した妹に続き、寝起きの頭を必死に覚醒させて混乱している頭を整理していた。
ここは何処だ。何故妹が一緒に。何故こんなところに。何故ドラゴンが。何故。何故何故何故何故…
…答えなど一向に出ないまま、ただただ俺たちは走り続けることしかできなかった。