始まり始まり。
「…中々本格的じゃあないですか。」
深夜の学校ってこんな感じなんだねぇ…あ、説明読んでなかった。
『2-3の教室にあるお札を取るとステージクリアとなります。また、このステージでは他の人と協力することもできます。どうしても解けない謎などがあったばあい、他の人に協力を頼んでみましょう。』
…なーるほど、2-3に行かなきゃいけない訳ね。じゃあまずは職員室かな。鍵はその辺だろうし。
「よっしゃ。レッツゴー。」
バァァァン!!
「うおお!?まさかの開始ドッキリ!?」
あービビった。全く…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「まさかモニターで様子が見れるとは。」
「なんか楽しいですね。」
ギルドに設置されたモニターの前で観戦中の2人。
「でも、怖いですよねぇ…スノーさんはよく平気ですね?」
「あいつホラーゲーム好きだからなぁ…こういう系は得意なんだろう…」
「そういえば…スノーさんってリアルでもあんな性格なんですか?」
「…いや、正反対だ。人見知りだし、無口だし無愛想だし。」
「そうなんですか?意外ですね…」
「友達と居る姿も見たことないな。」
(女になってから…だけどな。)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「うぇっくし!」
誰か僕の噂してるな?仮想世界でもくしゃみって出るんだ…
「えーっと…職員室…職員室…あった!」
ガチャガチャ。
…まぁ分かってましたとも。そうすんなり開くわけないね。ていうか、なんかあるね?ダイヤルロックかな?4桁か…何処かにあるんだろうか?
いや、下になんか書いてあるな?
【赤くて甘くてつぶつぶ】【綺麗な綺麗な海の底。綺麗な色の】
…いや、まさかとは思うが…うん…
【1535】
ガシャン!
…単純過ぎじゃないですかねこれ!?
まぁいっか。本当に誰も解けなかったら酷いもんね。
で、職員室の中は…
リリリリリリ!リリリリリ!
…電話?なんで電話がなってるんだ?
ん〜。出ないことには始まらないんだろうか…?
「はいもしもし。」
『の・ろ・わ・れ・て・し・ぬ・ぞ』
「…ご忠告どうも。」
ガシャン!
…ったく。出なけりゃよかった。
で…2-3の鍵は…っと。
ぴらっ…
…メモ?なになに?
『2年生の教室の鍵をお借りします。3ー4組
岸本明子』
…3-4に行け…と。3-4の鍵は…あったあった。
念のため他の場所もよく調べてっと…
何もないな。出よう。
ガシャァァン!
ガラスが割れたような音がしたけど…なんも割れてないなぁ?びっくりポイントか。
うぅっ…ひぐっ…ぐすっ…
「女の子の泣き声まで…リアルだな…」
ぐすっ…うっ…
…あれ?なんかあそこにうずくまってない?
…ていうか、あれ人だよね?しかもプロフィール開けるって事はプレイヤーでしょ?
…なになに?プレイヤー名:メロン11歳、女…11歳の子が1人でここまでやったのか…
まぁなんとなく疼くまって泣いてる理由は分かるよ…
ま、ほっとく訳にはいかないよね。
「おーい。そこのお嬢ちゃん!」