風呂。そしてイベント。
「こりゃまた…」
「銭湯…って感じ?」
「…ていうかさ。男湯。女湯はいいとして、混浴ってなに!?なんで真ん中に堂々とあんの!?」
…なんで混浴なんぞ…運営の遊び心かなんかか?
「まぁいいや、早速入ろうか。」
「お前は女湯じゃないのか?」
「この体は男だし…男湯で大丈夫なはず。」
おぉ、入るとすぐ風呂なんだ。服も脱げてる。大事な所にはちゃんとタオルも巻いてあるし。
「広いな?」
「まぁ、ギルドのところだから…」
今は3人だけど、確か20人くらいまで入れたはず。
「…てか、体洗うとこ無いのな。」
「まぁいいんじゃない?仮想世界に汚れも何もないでしょ」
「それもそうか。じゃあ、早速入ろう。」
お、露天風呂あるんだ。じゃあ僕はそっち行こうかな。
じゃぶ。ばしゃばしゃ。
「はぁ…」
温泉なんていつ以来だろう?修学旅行の時だったかな?あの時は人数が沢山でこんなにくつろげなかったなぁ…
…もう、今の体じゃあ男湯に入れないからなぁ…あーいう体験はもうできないのかな…?
…何悩んでるんだ僕。らしくないし、ゲームなんだから楽しまないとね。
お、壺湯だ。これ好きなんだよね。
あ〜あったかい。仮想世界だから逆上せる事もないし…いつまででも入ってられるなー。
「よぉ、こんなとこに居たのか?」
「おー。ショータ君ではないか。」
「壺湯か…俺も入ろうかね。」
「そうかい…僕はそろそろでるよ。」
「一人称戻ってるぞ。」
「しまった…まぁいいじゃないか、俺ら以外誰もいないんだから。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ふぃ〜…」
「あ、おかえりなさい。」
「あれ?ユミさんは風呂入らなかったんですか?」
「ええ…ちょっと勧誘してました。…成果は0ですが…」
「お疲れ様です…」
「あぁ、そうだ。運営からお知らせきてましたよ。」
ほぉ…なんだろ。
『新イベント【肝試し〜夜の学校編〜】開催のお知らせ!
このイベントでは夜の学校で肝試しをしてもらいます。数々の謎やお化けなどをくぐり抜け、脱出に成功した場合景品が貰えます。
どうぞお楽しみ下さい。
※裏ステージもあるよ♪』
…なんで最後だけやけにフレンドリーなんだ?まぁいいか、開催は明日からか…
「お〜なんだ?何かやるのか?」
「新イベントだってさ。季節外れな気もするけどね。」
「肝試しか…参加するのか?」
「私はしません!怖いの嫌いなんで!」
「俺はするぞ、フリーホラーゲームはかなりやってるから謎解きにも自信あるし!」
「そうか…俺はやめとこうかな。めんどくさいし」
「…おやおや?ショータさん怖いんですか〜?」
「ちげぇよ!」
「え〜?じゃあなんで出ないんですか〜?」
「…謎解きとか苦手なんだ…」
「…俺と一緒に来ればいいじゃないか。」
「めんどくさい…」
…つまり怖いんだね。まぁこれ以上ショータ弄っても仕方ないし。やめとこ。
「じゃあ出るのは俺だけかぁ…景品取れるように頑張るぜ。」
「おう、頑張れ」
「ファイトです!」
明日楽しみだな〜