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想いに応える

一時間後・・・

ゲームをクリアした勝利はその場で倒れた。

「あ、勝利、お疲れ様」

月村が特に気にもせずただ一言言ってトランプを再開した。

「・・・・・・はぁ」

溜息をついた。あのゲームはもう二度とやりたくない。自分の本性がが嫌という程わからされるものだった。ただひたすら生きるためにもがくようなそんな感覚だった。

「ダウトだ」

それに比べて月村たちはダウトやってる始末、緊張感がなさすぎる。

「残念、正喝、それは本物。」

「!やられたか。演技が上手いな」

こいつらは緊張感という物がゼロ。あの戦いをすでに忘れているのか?

「おい、月村、なんでダウトなんか・・・」

「嘘をみやぶる訓練だよ」

そう言うが、完全に遊んでる。やっぱり緊張感ない。

「勝利君・・・」

「あ、桃花・・・その、すまない。ミッションとはいえお前を・・・」

「勝利、桃花ちゃんに何をしたのですか?」

「え?ああ、それは・・・言いたくありません」

「では桃花ちゃん。何をされたのですか?」

「私も言いたくないよ。けど一つ言えるのは勝利君はやっと素直になってくれたってことかな」

「そうだな、俺も一つ言うといつも言われてる答えに答えてやっただけだ」

「ん?」

「あ?」

「!?」

「な、なんだよ、その反応は・・

「心〜詳しく聞かせてもらおうじゃないか。」

「ああ、率直に言えば俺と桃花は付き合うことになった」

「「「・・・え?」」」

「え?」

三人のえ?に俺も驚いた。

「まだ付き合っていなかったのか。利」

「えええ?おかしいな?付き合ってるもんだとばっかり思ったもん。」

「まあ、否定はしないけど・・・」

「報告物だな。八神。」

「そうだね〜本田〜。」

「お前らアドリブでやってんのかそれ?」

「?あたりまえしょう〜」

「利?何を言ってるんだ?」

こいつらはたまに謎のシンクロをするから怖い。

「ところで、勝利。ブレイブは完成したのですか?」

「もちろんですよ。ラスボスっぽい奴を倒す過程でですけどね」

「それで倒しましたか?」

「ええ、案外弱かったですね」

「・・・そうですか。ではさっそくブレイブを見せてください」(後で調整しておこう)

『ブレイブ』

刀は姿を変え剣になる。やや小ぶりになったが、小回りが効くようになった。

極めつけは姿。赤を基調としたマントを着て

英雄的な姿になっている。

一介の剣士から一人の英雄に変わった瞬間である。

「これが、俺のブレイブだ」

「おーかっこいい」(棒)

「似合ってるぞ。利」(棒)

「素晴らしい!」

「え?」

優佳里姉だけ棒読みではなかったため、驚いた。

「見たところ機動力特化と言ったところですね。勝利のスタイルにすごくあっていると思います。誠治さんみたいに重装備だったらどうしようかと思っていました」

「何か困ることでも?」

「後で説明します。・・・それで桃花ちゃん。あなたも使えるようになったのでしょう?」

「そうだよ。でも驚いたな。私が天使だったなんて」

「天使!?」

その場にいた俺と優佳里姉以外驚いた。

俺だって最初は驚いたさ。

「それじゃあいくよ。『ブレイブ』」

白い光に包まれて、姿を徐々に表していく。まず目に入ったのは純白の翼。その白き翼の前には一瞬目を開けていられないほどの光が差し込んで来た。続いて目に入るのは槍。ブレイブ前の扇とはコンセプトが変わっている。しかし扇はまだある。桃花を中心に八つの扇が空中に浮かんでいる。コンセプトはビットに近い。

「槍を振るうとね、扇もついて来るんだ。私の意思で動くようになってるみたい」

「それなんてファン○ル?」

「少し黙ろうか誠治。いくら似てるからってパクるな」

「でも、名前がないのは不便だよね」

「え?ああ、そうだな。・・・ファンズでいいんじゃないかな?」

「ほう、それはなぜですか?」

「たしか、扇は英語でファンと読むだろ。それが複数あるからファンズ」

「なるほど、良い名です」

「ファンズ、ファンズ・・・また被って、

「気にするな。気のせいだ。・・・たぶん」

最後のほうは小声で言った。

「さて、これで統治を倒せますかね」

「いえ、まだです」

「え?」

「まだ、ブレイブを使わない人がいます」

「あ、もしかして、

「私ではありませんよ。『ブレイブ』」

優佳里姉もブレイブを発動した。桃花と変わらず翼が現れた。だがそれだけだ。他は至って変わらない。

「優佳里姉、じゃあ一体誰なんだ?まさか師匠?」

「いいえ。月村、貴方ですよ」

「!?私?」

不意を突かれた月村は珍しく動揺した。

「けど、私は勝利みたいに炎を操ったりできませんよ?」

「ええ、知っていますよ。そもそもレジェスターは純粋な人間でなければならない。もちろん、純粋な人間の中にもレジェスターではない人も多数いますがね。その中でレジェスターでもないのに人間離れした身体能力を持つ月村。これはおかしいと思いませんか?」

「確かにレジェスターで無いのに人間離れした能力はあるけど、月村?お前はどう思う?」

「私は・・・記憶無い以上なんとも言えません。しかし、優佳里さんがそう言うならそうなのかもしれません」

「月村、記憶を取り戻したいですか?」

「それはもちろん」

「辛い過去があっても?」

「覚悟の上です」

「そうですか」

パチン!と指を鳴らした直後月村は砂浜に倒れた。

「月村?」

「眠っているだけですよ。記憶を取り戻す為のね」

月村はなんだか辛そうな顔をしたと思ったら今度は安らかにと寝ていると表情豊かである

「さて、月村さんが起きるまで少し昔話をしましょう。あるところに悪魔と結婚した人間と人間と結婚した天使がいました。その二人の人間は兄弟でありはるか昔からある天使と悪魔の対立を止めようとしました。しかし、心半ば、二人の兄弟は対立に巻き込まれ死んでしまいました。しかし、その子供が意志を継ぎまたその子供が継いでいく。そのサイクルを繰り返し、今、ようやく分かり合えるかもしれません」

「まさかそれって優佳里姉と月村!?」

「ええだから私たちは遠い従兄妹といったところですね。そしてもう一つ。桃花ちゃん。私は、

「気づいてるよ。お姉ちゃんが本当のお姉ちゃんじゃ無いことくらい」

「やはり気づいていましたか。桃花ちゃんは抜けているようで妙に鋭いですね」

「あの死神さんはお姉ちゃんのことをまったく見ず私だけを狙っていた。それって私がなんらかの大事な人だからだと思うんだ。もしそうだとしたら、お姉ちゃんがその立場にいると思ったけど、見向きもしなかった。

私は一体何者なの?ねえ、答えて?」

優しく問いただしているもののその言葉には覇気を感じた。

「桃花ちゃん。貴方は天使の中でも最上位クラス、アークエンジェルの子。将来ナナシマを統べるお人です」

「ほう、簡単に言えばお姫様ってことか」

「そうですね。私はそんなわがまま姫の教育係、天本優佳里です」

「じゃあ、これからはなんて呼べばいいの?優佳里姉・・・ううん、締まらないな〜。お姉ちゃんって呼び続けてもいい?」

「ご自由にどうぞ桃花ちゃん」

これで姉妹(?)はよりいっそう仲良くなるか。・・・そういえば月村は・・・!?

「水性なら問題ないか?」

「そうだね〜油性だと落ちにくいから。あとプラカードを持たせておこう。『私はドMです。好きなだけ踏んでください』って書いておこう」

「いや、そこは、

「なにやってんだ、お前ら」

に二人とも静かだと思ったらこんなことやっていたのか。なんでシリアスな雰囲気の中ふざけられるんだ?

「あ、心〜月村がねてる間にイタズラをしようとね」

「ん、んんん」

「まずい!月村が起きた」

「まずい?なにがだ?・・・」

月村は自分の状況を確認した。そして表情一つ変えず俺を見た。

「勝利?おま・・・

「この二人です!」

「・・・そうか、じゃあさっそく・・・半殺しだな」

「!!!逃げるよ!本田!」

「流石にやり過ぎたか!」

二人とも逃走本能のまま逃走した。

「逃がさないよ。『ブレイブ』」

「え?」

自然すぎるぐらいブレイブを発動したので少し驚いたがそれも束の間。物凄い勢いで誠治達を追いかける。

「まずいぞ、八神、このままでは追いつかれる!」

「仕方ない!戦おう。」

『ブレイブ イブテロス!』

「俺だって、修行はしてきたんだ!」

『ブレイブ ファランクス!」

誠治は三回目になるが、正喝のまともなブレイブは初めて見た。全身に鎧を纏い、槍は少し短くなって小回りが効くようになっている。防御向きといったところだろう。

「観念したか、二人とも今すぐ土下座でもして詫びるなら許してやらないこともないが?」

「やだね、そんなことするぐらいなら戦ったほうがマシだ」

「いい機会だ。この辺りで決着をつけておこう」

「いいだろう。二人同時に来い」

そう言うと月村は太刀を放り投げた。

「これが俺のレイブだ!いでよランスロット!アロンタイド!」

なんと二刀流である。しかも太刀とはかけ離れたやや細身の剣だ。

「行くぞ、誠治、正喝!」

「いや〜これは勝てないかもね」

「それでも抵抗はする」




「なんか壮絶なケンカだな」

見ている分にはケンカにしか思えない。しかし、当の本人達はガチだ。顔が笑ってない。

「止めなくていいの?勝利君?」

「おいおい、いくら俺でもあの中に入って無事にすむとは思えないんだが」

「では命令します。止めなさい」

優佳里姉からの命令が下された。これは本気で止めて欲しい感じだった。

「はぁ分かりましたよ。でもできるか分かりませんよ」

「出来ますよ。今の勝利になら」

「んじゃ行ってくる」

走ったと言うよりは駆けたという表現が正しいだろう。今の俺は軽い。まるで羽が生えたようだ。

「おーい、そこまでに・・・

「甘い!」

「狙うよ〜」

「そこ!」

「・・・・・・はぁ」

まったく聞こえていないようだ。仕方ない。ここは力ずくで抑え込むしかない。

「よっと」

三人の間に入り一閃。砂浜の砂を利用し三人に砂を被せた。

「ゴホゴホゴホ!」

俺も砂を食らった。

「はぁ、少しは冷静になったか?」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「なんか喋れよ!俺が悲しくなるわ!」

「うん。なんかゴメン」

珍しく誠治が反省している

「すまない。八神のミスだ」

「僕のせい!?」

「あのまま逃げておけばよかったんだ。きっと」

「もういい。今後こんなことがなければ許す」

「おお!ありがとうございます!月村様この恩は決して忘れません」(棒)

プロだ。そこに棒読みのプロがいる。今のは俺なら見抜けたが、月村は・・・

「反省しているようならいいか」

気づいていないようだ。

「ところで月村、記憶は戻ったのか?」

「ああ、改めて自己紹介をしよう。

俺の名は月村凛樹、天本優佳里の従兄弟にしてレジェスター。そして・・・悪魔だ。」

「しっかりと戻ったようですね」

優佳里姉と桃花がこちらに来た。

「優佳里、今の俺は人間か?それとも悪魔か?」

「両方とも違いますよ。今の貴方は私の従兄弟、月村凛樹という人物に過ぎません。しかし、貴方はどうしたいのですか?」

「俺が、どうしたいか?」

「貴方が悪魔として生きるのなら私達は敵対する運命になる。人として生きるのなら、勝利と共にいくことになります」

「そんなの決まってる。俺は人間だ。人間でたくさんだ。悪魔にはなりきれない」

「エゴですよ、それは」

「確かにそうです。けど、大切な人を守るためなら悪魔にでもなりますよ。俺は」

「・・・参りました。貴方は貴方の大切な者のために戦ってください」

「一件落着ってことか」

「見せつけてくれるね〜」

「いいんだ、俺はもう迷わない。迷いはしない」

月村は吹っ切れたようだ。これで文句はないだろう。

「これでやっと準備完了ですか?」

「ええ、あとは・・・

「あとは・・・実践で試すしかなさそうだな」

「ええ、その通りですね」

奴が来る。気配がどんどん海の方から近づいてくる。

「さて、時間がありません。勝利、ブレイブの次を知っていますか?」

「ブレイブの次?」

「真のブレイブ。ブレイブ・ゼロを使って勝利を掴み取るのです」

「真のブレイブか・・・。で、どうすればいいんですか?」

「ブレイブ・ゼロは絆が繋ぐ力。貴方が仲間を想う力がkeyです」

「想う力・・・」

「利、お前なら出来るさ」

「心は何かと凄いからね〜。いけるよ。きっと」

「勝利、お前はお前の守る者を想うんだ」

「落ち着いて、貴方なら出来ますよ」

「勝利君、想いなら、私が一番のはずだよ」

皆の声援を受け、発動する。

「ああ、みんな、俺に力を!『ブレイブ・ゼロ!』」

再び光に包まれる。仲間達の想いに応え勝利はブレイブ・ゼロを発動する。


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