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ラグナルクの旅 一章 ナナシマ編  作者: 村田殿
かけらさがし編
2/49

「俺の寝床は?」 「無い」

「ただいま」

少女を抱きかかえて、玄関からに上がり、リビングへ入った。そこには正喝と誠治がいた。

「!!?・・・何があった?」

「ん~心~ナンパでもしたの?」

「なんでそうなる。いろいろとあったんだよ。いろいろと」

勝利は少女をリビングのベットに寝かせて・・・

説明中~


「なる程、起きたら目の前に・・か」

『レジェ起動』

「お・おい、なにをする気だ?」

「夢から覚ましてやるよ」

「おい、いくら何でも現実と夢の違いぐらいはつくよ。」

「あはは」

「ま、冗談だ」

そう言ってレジェを手放した。

「どうする気だ、その子?」

「とりあえずリビングのベットで寝かせる。師匠はどうせ俺の布団使ってるんだろ?」

「あー、あの人?勝利の部屋好き放題にしてたよ。」

「・・・またか、また掃除しなきゃな・・・」

師匠が部屋を使うと、なぜか一晩でゴミ屋敷と化す。

「そういえば誠治、なんでここにいるんだ?」

「ああ、今日は遅いから、泊めて貰うよ。」

「俺の寝床は?」

「無い」

正喝がキッパリと答えた。いつもなら、師匠が俺の部屋使うときは、正喝の部屋で寝てるのだが、今日そこに誠治が来るため、結果寝床はなくなる。

「・・・毛布と枕があれば大丈夫だ」

毛布と枕があれば大抵は寝れる。

「腹減ったな」

「残り物のカレーでいいか?」

「ああ、頼む・・」

黙々とテーブルでカレーを食ったが、いろいろとあって、味がイマイチ分からなかった。

「俺は寝る。」

「んじゃ、お休み~」

ハァ、何で俺がこんな事を・・やらなきゃ・・いけないんだ。

めんどくさがりのためあまり疲れそうなことは避けたかった。だが、何かが勝利を止めた。

いろいろと自分に問いかけてみた。

Q1 今何処にいる?

A1 リビング。

Q2 今何時ぐらいか?

A2 午後九時ぐらいか

Q3 今なにをしている

A4 ちょうどカレー食べ終わった。


Q5 リビングにはだれがいる?

A5 俺だけ(正確にいえばベットの少女も)

Q6・・・


寝てしまった様だ。

そしてまた日は上る。

今は午前5時日がまだ上がっていないが明るく、電気をつける必要はなかった。

勝利は溜め息をつきベットの近くまで行った。

「起きたらいないってゆうパターンはなしか」

よくアニメなどで起きたらいないパターンはよくあったが、お約束では無かった。

俺は彼女の顔を見た。彼女の寝顔は天使のように美しくまた、清らかであったが、俺はは軽くスルーし、いつも通りテレビのリモコンを取り電源ボタンを押した。

「あれ?つかない・・」

テレビ本体の電源ボタンを押してもつかなかった。

「故障か?」

そう思った矢先、「んん」とゆう声が聞こえた。

思わず彼女の方に向いた。彼女は目を覚ました。

「・・・あと5分・・・」

「え?」

再度少女は寝た。俺は悟った。この子は師匠と同じタイプということを。自由奔放。フリーダム。

(あと五分したら起こすか)

あしらいかたは知っていた。だいたいのことはやらせておくこと。わがままに付き合ってやればいい。

5分後・・・

「起きろ、5分たったぞ。」

「ん・あ・・あれ?私・・」

「だ・大丈夫か?」

「うん、大丈夫」

身を起こし、ソファに座る形になった。

「で、名前は?」

「名前?、・・・ごめん。思い出せないや。」

「記憶喪失ってやつか」

「そうなのかな?」

「それ以外になにがある?」

「・・無いね」

「無いよな・・・」

名前が分からないなら情報ゼロ。さっさとこの子の件を終わらして、二度寝したいのだが、そんな希望は砕かれる

ピンポーンピンポーンと玄関からチャイムが鳴り、反射的に玄関に向かった。

「はーい、どちら様?」

「すみません、こちらに桃花ちゃんが紛れ込んでいませんか」

玄関にいたのは、白いワンピース姿の女性だった。ストレートの黒い髪に黒い瞳。身長は俺よりやや高く、落ち着いた雰囲気を持つ人だった。

「もしかしてあの子のことか?」

「知ってるようですね、上がらせてもらいます。」

今情報がありそうなのこの人だしいいか。

そして・・・




「記憶喪失・・ですか?」

「ええ、名前・・・さっき桃花でいいんですかね?」

「ええ。あと申し遅れました。私は桃花とうかちゃんの姉の天本由佳里あまもとゆかりです」

「お姉ちゃん?」

「そう、あなたは桃花。そしてこの人が・・

「あ、自己紹介が遅れたな。俺は勝利、心勝利だ。」

「・・勝利さんですね」

「勝利君だね。・覚えたよ」

「でも、なんであんな場所に寝てたんだ?」

「寝てないもん、気絶してただけだもん。」

同じだろうとつっこむ気もなかった俺は天本さんの方に尋ねた。

「桃花ちゃんは家出したんですよ。」

「家出?」

「ええ、お父さんと少しケンカしてしまいましてね。」

「ケンカ?」

言われたことをそのまま返し尋ねる形になった。なんかこれ嫌な予感しかしないんだが・・・

そしてその予感は当たってしまった。

「あ~~おは・・・

扉を開け、入ってきたのはアホ師匠暫激煌だった。師匠は無言で俺の方に近づき、ソファから俺を壁に叩きつけた。

「がはぁ・・いきなり何を・・

「何をやってるんだ!!!!お前は!!!」

「何をって・・・

「女なんか作っているから、お前はいつまでたっても強くられねーんだよ!!!」

何を言ってるんだ?この人?あれのどこにそうゆうやりとりがあった?

「師匠、一つ勘違いしてますよ」

「何っ!!?


説明中・・・


「なんだ、そんなことなら早く言えっての」

俺に言わせる時間がどこにあった?そんなひとりツッコミをしている最中、さっきの怒鳴り声につられて正喝たちも起きた。

「あれ?心~まさかひとり足らず2人目まで連れ込むとはね~」

なんでお前まで話題を無理に広げるかな~。

「利、二股はいけない」

だからお前も広げるんだな。別に今いらんけど。

「どうしたの?何かあったの?」

ま、本人は分かってないしいいか。

「さて、『帰ります』と言いたいところですが、

「ですが?」

何か不吉な予感しかしなかった。実は犯罪者とか戦争中で帰る場所無いとか言われそうだった。

「家がここからとても遠く険しい道のり何ですよ。」

「・・・・・・」

何だ、そんな事か。ホッとしてため息を着いた。

「ですが・・・

「え?」

「あなた達も帰れませんよ」

何を言っているんだ?この人。ここは俺の家だぞ。他に帰る場所なんて・・・

「あ、正確にはあなた達の世界って意味です。」

「・・・は?」

「もしかして、パラレルワールドってやつ~?」

「平行世界?」

「何だぁ?じゃあここはどこだ?」「落ち着いて下さい。今は帰れないだけで、帰る方法はあります。」

「どうすればいいんだ?」

ナナシマに行きます。

「ナナシマ?」

「・・ええ、そこには時空を移動する神がいます」

「じゃあ俺たちがこの世界にいるのはその神のせい?」

「ええ」

ダメだ。話についていけない。いきなり異世界に連れてこられた。明らかにこの流れは・・・

「心~諦めてこの人の言うこと従った方がいいよ~」

「利、諦めろ」

なんでお前らは順応能力が高いんだ?

俺はため息をつき、仕方なく決意を固めた。

「分かりました、行けばいいんですね。」

「ええ、ナナシマの途中に私の家もあります。ひとまず、そこまで一緒に行きましょうか?」

「まあ、それで」

結局、俺の日々は異世界人に崩壊させられた。

「ナナシマに行くにはアクアマリンとルビーマリンの二つの宝石が必要です。その後で私の家に行きましょう」

「ふ~ん、そいや、名前聞いてなかったね。僕は八神誠治」

「本田正喝だ」

「天本由佳里です。どうぞよろしく」

「え・・と、桃花だよ。よろしく」

「・・・腹減った」

師匠がボソッと空気を読まず俺に語りかけてきた。

「わ、分かりましたよ。作ればいいんでしょう」

「朝食ですか?なら、私が作ります。」

「いいんですか?」

「ええ、これからお世話になるので、少しぐらいは」

「じゃあ、お言葉に甘えてお願いします」

30分後・・・

でできたのは野菜炒めと肉団子、普通のご飯と納豆。あと味噌汁だった。

「ここにあるものだとこの程度しか作れませんでしたが、大丈夫ですが?」

「あ、はい。大丈夫です」

なかなかのボリュームだった。普段はコンビニとかでテキトーに買ってくるから、汁物は久しぶりに食べる気がする。

「「いただきま~す」」

一同が一斉に食べ始め、あることに気づいた。

「白味噌?」

「ええ、そうですが何か問題でも?」

白味噌など買った覚えが無かったため、少し驚いた。

「ああ、白味噌は私の自前です」

まるで心が読まれてるんじゃないかと思った。

白味噌もたまには悪くは無いと思う。

約一時間で俺の生活はガラリと変わり、異世界人との第一回朝食回は終わった。



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