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ラグナルクの旅 一章 ナナシマ編  作者: 村田殿
かけらさがし編
11/49

サイシェイ〜センシン 船の旅2 友達以上恋人未満

「はぁ」

部屋の中でただ一人溜息をついた。ルビーマリン、アクアマリンとも集まって嬉しい限りなのだが、ここで一つの疑問が浮かび上がった。

「天本さん、どこまで来るんだ?」

確か最初に出会った時は天本さんの家までって言われてた。

そう悩んでいるとやっぱり桃花が来た。

「やっほー、遊びに来たよ」

「・・・やはり来たか、桃花」

「ふぇ?」

桃花が俺に疑問の目をしている。

「船の中で二回も来ているからな。二度あることは三度あるって言うだろ」

「パターン化ってこと?」

「まあ、そんなところ」

さて、今度は何をしにに来たんだが。

「そういや桃花、天本さんの思惑って分かるか?」

「・・・おもわく?」

どうやら意味がよく分かっていなかったようだ。

「つまり、天本さんが俺たちにどこまで着いてくるか?分かるか?」

「う〜ん・・・お姉ちゃんは意外と律儀だからナナシマまで着いてきてくれるよ。きっと」

「そうか、まぁ大丈夫だよな、きっと」

さて、そろそろ聞こうか。

「で、今日は何しに来たんだ?」

「えっとね、その・・・」

「なんだよ?もったいぶるなよ」

「き・・・キスってどう思う?」

「・・・は?ごめん、もう一回言ってもらえる?」

「いや、だからキスって」

「ええええ!?」

何を言っているんだ?いきなりそんなこと聞かれてもな・・・

「そんなこと聞かれても、俺は・・・わかんない」

「え?誠治くんは勝利君に聞けば分かるって言ってたんだけど」

誠治が元凶か。余計なことを・・・

「だいたい、なんでそんなこと気になったんだ?」

「そのさ、お姉ちゃんと月村さんが・・してたから」

「は?」

結局月村さんやりおった!

「で、俺に聞いたわけだ」

「うん」

「・・・俺はキスなんてしたことねーし、されたことも無い」

「・・・してみる?」

「いや、そいゆうことは、その・・・恋人同士でやるもんだろ?」

「別にいやじゃないよ?勝利君は好きだし」

勢いで告白されたが、今の俺には聞こえはしなかった。

「(いや、ヤバイって。このままでは確実に俺は・・・アレ?なんで俺はこんな拒んでいるんだ?」

別に桃花は嫌いじゃないし俺自身拒む理由が見当たらなかった。

「勝手にしろ」

俺はベッドに寝た。

「じゃあ勝手にするね」

桃花は俺の上に跨ってきた。その時正喝が入ってきた。

「すまない!すぐに出る!」

「おい!何か勘違いしているぞ!正喝!」

気がついたら俺の目の前に桃花の顔があった。条件反射で俺は桃花を突き倒した。

「キャ!」

「勝利さん。話が・・・

天本さんが入ってきたが、一瞬で天本さんの顔が怒りに変わった。

「何をしようとしていましたか?」

「いや、桃花が勝手に!」

「まぁ私は桃花ちゃんにキズ一つ付けたら許しませんからね」

天本さんにも誤解された。俺の評価は下がる一方だ。

「え・・と・・私帰るね」

桃花が帰ろうとする。

「まてよ!」

「ん?なに?」

俺は強引に頬にキスをした。

「ん?はわわ・・・」

「・・これで満足か?」

自然と目を逸らす。あいにく、俺もキスをしたのは初めてで気が重かった。

「じゃあ、俺は今度こそ寝るぞ」

「待って。お返し」

桃花も足りない身長をカバーするかのように背伸びして頬にキスをし返してきた。

「ぷはぁ、・・キスって不思議だね。胸の奥がポカポカするよ」

「桃花・・・」

「分かったから帰るね」

「え、ちょま・・・

桃花は聞かずに部屋に戻ってしまった。あんな雰囲気だから今度は・・・



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