7. 感動
お久しぶりの更新です。
テスト、オワタ\(゜ロ\)(/ロ゜)/
夏休みもオワタ(・.・;)
俺の叫びを気にせず、笑顔でタクは説明しやがった。
「いや、さあ、手紙が異世界渡れるなら人もいけるんじゃね? って手紙届けに来た琳希さんに訊いたら、行けない事もないって言われたんでそれじゃあ、連れてけって言って連れてきてもらった」
おいおい、勝手に人の親友になんてことをしてくれてるんですかねえ、琳希さんよお。というか、タクがこっちに来れるのなら、俺はなんでクシラに行けないのかなあ?
思わず呼びつけちまうじゃないですか。
「琳希、いるのか」
俺の前に琳希が音もなく現れた。
「やっと出会ったか、君たち」
「お、久しぶりです。琳希さん」
タクが現れた琳希にお気楽にも手を振っている。何で呑気に挨拶できるかな。あー、殴りたい。
「久しぶりだね、拓夢。どうやら無事出会えたようでなによりだ」
「いえいえ、こちらこそ、無理言ってすいませんでした」
「和やかに会話をするな、お前ら。……琳希、一から全部説明しろ。タクがこっちに来れたのなら、俺は戻れるんじゃねえのか」
「そう怒るな、聖夏。クシラからこちらへは一方通行だ。こちらに来ることは可能でも、神ではない限り、クシラに戻ることはできない。だから、君に、戻れないと言ったのだ。……そして、彼は全部わかった上でこちらに来ている」
「そうなのか?タク」
「お前がホントはこの世界で生まれるはずだったことも、もう元の世界に帰れないことも全部しってるぜ。その上で、俺はこっちにきてお前の手伝いをしたいと思ったんだ」
俺はいい親友を持ったなあ……じゃなくて!!
「お前もう、2度とあっちの世界に帰れないんだぞ!
向こうの友達はどうする気だ!!」
「お前より、大切な友達なんていねーよ」
うわっ、恥ずかしいことを真顔で言うな!
こいつ、たまに素で恥ずかしいこと言うんだよなあ。ため息がでる。
「ハア、もう、いい。お前がそこまでわかって来てるのなら何も言わねーよ。
お前に家族のことなんて言っても仕方ないだろうしな」
「よくわかってるじゃないか」
こいつの家族はかなり複雑な事情で、両親ともにいなく、母方の祖母がタクの面倒を見ているが、ばあさんはタクのことを忌み嫌っていてとても仲がいいとは言えない。
ばあさんはほとんど責任放棄で、しかも金持ちなもんだから、タクの生活費をかなりの高額与えてタクをマンションで一人暮らしさせてる。
それで面倒見た気になってるらしい。
まあ、そんなわけでタクもばあさんが大分嫌いらしい。
だから、家族の事はタク的にはどうでもいいことなんだろう。
「んで? タクはいつこっちに来てたんだ?」
「えーと、3日くらい前からかなあ」
「そうなのか。……ん? そういえばお前、気分は大丈夫なのか?」
俺が言っているのは魔力酔いのことだ。
タクはクシラの人間のはずだから魔力は無い。だから、オウラの様に魔力にあてられてないのか心配になった。
「ああ。大丈夫だぞ。お前の言ってるのって魔力酔いのことだろ?
そのことなら心配いらないぞ。俺もそれなりの魔力をもってるからな」
「は? どういうことだ?」
「琳希さんに頼んで、魔力をもらったんだ」
そんなことができるのか!?
んじゃ、オウラにそれすりゃあ俺がここに来る必要なかったじゃねーか。
琳希を思いっきり睨む。
「そんなに睨まないでくれ。君の言いたいことぐらいわかる。オウラにもそうすればよかったではないか、とでも思っているのだろう? だが、元々ないものを無理やり魂に入れるのだ。魂にかかる負担はかなりのものだ。元から弱っているオウラの魂はそんなことに耐えられない。それに、魔力を与えると魂にかけられる負担によって失神しそうなほどの激痛にさいなまれる。
拓夢はそれでもいいと言ったから魔力を与えたのだ。しかも、拓夢は君、聖夏の足手まといになりたくないから、多くの魔力を与えて欲しいと言ってきた。よく、死ななかったものだ、と感心するくらいの激痛があったはずだ」
「お前っ……」
言葉が出なかった。感動しすぎて。
続きが思いつかないっ……。
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