5.魔法の知識と従者探し
俺が起きることに支障がなくなって一カ月、未だに次の従者がきまっていません。もう完治しましたよ、ええ。
部屋で前に琳希が来たときに唯一教えてもらった魔法の『身体強化』使ったら1日で治りました。
体力もだいぶ戻ってきて動くのにまったく支障なしだったりする。
ちなみに、この世界の魔法は『思念系』、『身体系』、『干渉系』『呪術系』の四種類に分類される。
『思念系』は相手や自分の精神に働きかけて、相手の思考を読み取ったり、記憶を改ざんしたりする魔法のことをいう。この系統の魔法はよっぽど魔力が高くないと使用できないらしく、この世界で使用できる人物はほとんどいないらしい。
『身体系』は俺が使った『身体強化』のように自分の身体を強化したり治癒力を高めたりする魔法のこと。ゲームとかによくある『ヒール』も実際にこの世界にはあるらしく、ここに分類される。
『干渉系』は本来、『干渉』の言葉の前に『自然』がついて正式名は『自然干渉系』。よくゲームにある自然の力を借りた『ファイヤ』や『ウインド』などの攻撃魔法のようなものだ。要するに、自然に魔力で干渉して、攻撃したりするもの。あと、『テレポート』とかの空間転移もこの中に入るらしい。
それで、最後の『呪術系』は、まあ、まんま『呪い』だな。ただ、人を呪わば穴二つってことで、それなりのリスクもあるらしい。それに、これは使用したら犯罪で、問答無用で、死刑。さすがにこれはちょっと驚いた。
あと、本当にちょっとした魔法ではない限り、魔法を使用するには媒体を必要とするらしい。(ちなみに、俺が規格外なもんで、軽い魔法に分類される俺の言語理解の魔法は、媒体無しでいけるらしい。とことん規格外だな、俺。)
媒体の形はいろいろあり、典型的な杖があれば、剣がその役目を兼用するものもあり、はてには一見アクセサリーにしか見えない指輪やピアス、ネックレスなんてものもある。
媒体はそれ専用の職人がいて、職人の腕がいいほど良質の媒体になって、魔法を使う際に必要とする魔力が軽減されたりと、特典があるらしい。ちなみに、俺の媒体は『身体強化』を教えてもらったときに琳希にもらった、俺の眼の色とよく似た石の付いた細い金鎖の腕輪だ。「こんな細い鎖で切れないのか?」って訊いたら「神の特別製だ。絶対に切れないよ。」だそうだ。
魔力なしのオウラは媒体持ってなかったから喜んでもらいましたよ、ええ。
なんでこんなにすらすらと、説明できるのかというと、君も魔力あるんだからちゃんと魔法について、本を読むなりして勉強しておくように、って琳希に言われたし一応、動けない間に本を持ってきてもらって勉強した結果ですよ、ふふん。
……って、そんなことより従者だよ。
おいおい、いいのかよ。いくら『魔力なし』だからって完全放置はどうよ。
まあ、そんなわけで自分から従者探しすることにした。
だって、従者だったら一人付ければいいだけなのに、そこらへんにいた兵士だか、近衛だかわからんやつらは、部屋の外に出るためだけに最低でも3人は付いてくるんだぞ?
いい加減うっとおしい!!!
と、言うわけで、従者探しin城内。
ちなみに、兵士だか近衛だか分からんやつ(もう兵士でいいや)は、まいてきた。今頃必死で俺を探しているだろう。
本日の兵士の人数は5人でした・・・。正直、かなりうっとおしいし、俺がまあまあ高い身分ってのがまるわかりになるのがイヤだったんでまいてきました。
さーて、どんな奴がいるかなっと。
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