10.結果?
お待たせしました~……、あれ?待ってた方いるのかな(汗)
と、とりあえず、続きドゾー。
その書類の内容は貴族の国庫横領について、だ。
シューベルマン家を調べていたら、芋づる式に出てきた事実で、完全なる副産物なんだが。いやはや、調べていたらシューベルマン家がかなりの金額の横領をしていたのが、わかったからどうせだし、他にやっている奴はいるかなーと調べたら、でるわでるわ、大物貴族の名前が大量に。
え、政治腐ってません?って言いたくなるくらいですよ、そりゃあ、もう。
「んで、どうするんだ?」
「何が?」
「いやいや、聖夏は一応この国の皇子でしょうが。どうにかしなくてもいいの?」
「別に、どうもしないぞ。だいたい、俺なんかにわか皇子だし。いざとなったら、どこでも暮らせる自信あるし」
いやー、ここまで調べておいてアレだが、うん。……心底どうでもいい。
もともと異世界から来た俺からしたら、どうでもいいことなんだよなあ。琳希には、皇位継げ、とか言われているけど、正直面倒です!!家帰ってもいいデスカ?
「いや、君、帰れないし。しかも、一番大事な、こちらに呼んだ理由でもある皇位継承が面倒だと、いわれると大変こまるのだが」
いつの間に!!…とは、言わない。最近しょっちゅうこんなのだし。
「琳希。人の心を読むなよな」
「いやいや、さすがに君を呼んだ理由を全否定されたら黙っているわけにもいかないだろう」
「そう言われてもなあ……」
いきなり、ここの皇子してね、って言われて、わかった! 立派にこの国の皇子を務めあげるよ!!って言う方が問題あるんじゃあないか?
普通俺の反応が正常だと思うが。すべての思いを込めて琳希をジト目でみやる。
「くっ……!! そんな目で見るな! ああ、確かに君の考えが正しいだろうが!」
うわあ、ジト目で見たらキレたよ、この神様。それぐらいでキレるなよ。
「こっちだって色々事情があるのだよ! ちゃんと皇子らしくしてくれ!」
「えー、でもなあ…」
めんどい。俺、自分の首飛ばしやがった馬鹿に復讐したいだけだし。
貴族の不正発覚は完全におまけだし。やる気出まセン。
「あーもう! じゃあ、君がやる気になるようにしてやろうじゃあないか! 君に黙っていたことを全部教えてやろうじゃあないか!」
おお、やけっぱち。というか、おい。
「黙っていたことってなんだ……?」
洗いざらい話してもらおうか?
「聖夏~、顔怖いぞー……?」
あ゛ーー、聞こえない、聞こえない。