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影踏みのルナ ~地下世界の猫族少女は、五歳で血の温かさを知る~  作者: 猫寿司
第1章:幼少期編 —— 緋色の指先とぬるい臓物

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第5部:幼少期編 —— 笑いという名の悲鳴、蟲毒の愛

プロローグ:二人目の前に


 抜け忍の里、その外れにある洞穴。

 そこは、かつて野生動物が巣食っていた場所であり、光の届かぬ闇の空間だ。

 今、そこは幼き捕食者ルナの「遊び場」と化していた。


 さらわれたヤヨイは、両手両足を広げた「大の字」の状態で、洞窟内の支柱にくくりつけられていた。

 逃げ場はない。叫んでも、岩壁が声を吸い込むだけだ。

1.支配の味


「どうしようかな、ヤヨイ殿。……自分がこれからどうなるか、わかるかぬ?」


 ルナが、手にした棍棒の先端でヤヨイの白い腹をツンツンと突く。

 猿轡を外されたヤヨイは、肩で荒く息をしながら、涙目で叫んだ。


「はぁ、はぁ……ッ! い、いいから放しなさいよ!! あんた、こんなことしてタダで済むと思って……」

「会話になってないぬ?」


 ルナは冷めた目で首を傾げる。

 その瞳の奥にある昏い光を見て、ヤヨイは本能的に悟った。この相手に常識は通じない。

 ヤヨイの喉が、ヒュッと引きつる。怒りは瞬時に恐怖へと変わる。


「わ、わかったわ……。アキラみたいにされたくない……。謝ります、ごめんなさい! 私が悪かったです!」

「ほう……?」

「ち、違うの! トバリよ! トバリがいけないの!! トバリが『ルナを殴れ』って命令したのよ! 私じゃないわ、許して、許して……!」


 必死の命乞い。そして、見苦しい責任転嫁。

 恐怖で顔を引きつらせ、仲間を売ってでも助かろうとするその姿。

 ルナは、ゾクゾクと背筋が震えるのを感じた。


「うるさいにゃ」


 ドスッ。


「ぐふっ!?」


 ルナは無造作に、棍棒でヤヨイのみぞおちを突いた。

 ヤヨイの体がくの字に折れ、口から泡を含んだ唾液が垂れる。


「げほっ、ごほっ……う、うぅ……」

「……女の子の体も、知りたいにゃ」


 ルナは舌なめずりをして、苦悶に喘ぐヤヨイの服に手を掛けた。


2.死のくすぐり


「いい匂いにゃ……」


 ルナは獣のように鼻をひくつかせ、ヤヨイの無防備な首筋に顔を埋めた。

 恐怖で沸き立つ汗の湿り気。冷や汗と、少女特有の甘い体臭が混ざり合い、濃厚なフェロモンのようにルナの鼻腔を刺激する。


「くん、くん……。怯えてる匂いがするぬ。すごく美味しそうだニャ」


 ルナの熱い吐息が耳にかかるたび、ヤヨイの肩がビクン、ビクンと跳ねる。


「あ、あの……や、やめ……」

「味見してみるかぬ」


 ルナはザラリとした猫の舌を伸ばし、ヤヨイのうなじをひと舐めした。

 じょり。


「ひいっ!?」


 ヤヨイが悲鳴を上げて身をよじる。だが、ルナは逃さない。

 舌先を押し付け、首筋から耳の裏、そして震える頬へと、ねっとりと這い上がっていく。

 しょっぱい涙の味。そして、恐怖で引き締まった肌の弾力。

 ルナは喉をゴロゴロと鳴らし、その感触を丹念に味わった。


「ん……。いい味だぬ。恐怖で熟れて、食べ頃って感じがするニャ」


 ルナの指先が、敏感な脇腹を這う。

 ゾワリ、とヤヨイの肌が粟立つのが見えた。


「たくさん笑わせてあげるニャ」

「い、いやっ……!」


 ルナの指が、脇腹、首筋、そして太ももの内側を執拗に攻め立てる。

 最初は優しく、次第に激しく。


「あはっ、や、やめ……ふふっ、ひぐっ、あはははは!」


 洞窟内に、乾いた笑い声が反響する。

 くすぐり。それは最も原始的な拷問だ。

 傍目には楽しそうに笑っているように見える。だが、当人にとっては呼吸を阻害され、内臓がねじれるほどの苦痛。


「いい声だぬ。もっと、もっと笑うにゃ」

「あははは! ひっ、息、が……たす、けて……お、おねがい……あはははは!」


 ヤヨイの瞳孔が開く。

 酸素が足りない。笑いすぎて腹筋が痙攣し、喉の奥から「ヒュー、ヒュー」と引きつった音が漏れる。

 言葉にならない「助けて」。真剣に受け止めてもらえない絶望感。

 ルナの手は止まらない。


「あ、あ……うぐっ……!」


 限界だった。

 ヤヨイの股間から、じわりと熱い液体が広がり、地面を濡らした。

 失禁。羞恥と酸欠で、ヤヨイの意識がプツリと途切れる。


「……つまらないぬ」


 ルナはぐったりと白目を剥いたヤヨイの頬をペチペチと叩き、あるいは冷水をかけて無理やり意識を回復させた。

 おもちゃは、壊れるまで遊ぶものだ。


3.無垢な冒涜


 意識を取り戻したヤヨイの服は、無残に引き裂かれていた。

 大人になる途中の、柔らかな裸体。冷たい空気に晒され、肌全体が細かく震えている。


 ルナはその肌を、まるで珍しい生き物を観察するように触り、舐め、匂いを嗅ぐ。


「やっ、ふん……ひっ……!」


 ルナの冷たい手が触れるたび、ヤヨイの体がビクッと硬直する。

 アキラの時は切り落として終わったが、女の子の体はどうなっているのか。

 ルナは用意していた細い木の棒を手に取った。


「パパ殿とママ殿の夜の遊び……。これを使えば、あたしたちも『仲良し』になれるかぬ?」


 ルナは無邪気に、硬い棒の先端をヤヨイの股間に押し当てた。

 冷たく、異質な感触。


「ひっ……! や、やめて……それ、入らな……いやっ!」


 ヤヨイが首を激しく振り、太ももを閉じて抵抗しようとする。

 だが、拘束された足は動かない。

 ルナは興味津々な瞳で、棒をグリグリとデリケートな部分に擦り付ける。


「入るよ。……だって、ヤヨイ殿はこんなに濡れてるんだから」

「ちがっ、いやぁ……! こわい、こわいよぉ……っ!」


 恐怖での失禁か、それとも別の反応か。

 ルナは少しだけ、先端を押し込んだ。


「あ゛っ……! い、いつぅ……!」


 裂けるような痛み。鮮血が滲む。

 ルナは不思議そうに、その赤い血を指ですくい取った。


「……これは、なんだ? アキラ殿のとは違うぬ」


 ヤヨイは答えない。ただ絶望に目を閉じて、カタカタと歯を鳴らして震えることしかできなかった。

 荒い呼吸だけが、洞窟の闇に響いていた。


「……そろそろ、帰るかぬ」


 ルナは突然、そう呟いた。

 満足したのか、それともお腹が空いたのか。ルナは立ち上がり、洞窟の出口へと向かう。


「え……?」


 ヤヨイが目を見開く。放置されるのか。この状態で。


「また明日来るニャ。水だけ飲ませてやるぬ」


 ルナは振り返らずに、手をひらひらと振った。


「あ、ま、待って! 置いていかないで! 暗いの、怖いの……! ルナ!」


 ヤヨイの叫び声も虚しく、ルナの姿は闇に消えた。

 後に残されたのは、裸で縛り上げられ、恐怖と寒さに震える少女一人。

 洞窟の奥から、得体の知れない虫の這う音が聞こえる。

 ヤヨイは声を殺して泣いた。朝が来るまでの時間が、永遠のように感じられた。


4.蟲毒の口づけ


 翌日。

 ヤヨイは衰弱しきっていた。

 一晩中、暗闇の恐怖と寒さ、そして得体の知れない「実験」への予感に苛まれ、精神は限界を迎えていた。

 目は虚ろで、口元からは乾いた涎がこびりついている。


「……おはよう、ヤヨイ殿」


 朝の光と共に、ルナが現れた。

 その手には水袋も食料もない。


「み、みず……水を、ください……」


 ヤヨイが掠れた声で懇願する。喉がカラカラだ。


「いいよ。……ほら、あーん」


 ルナは自分の口に水をふくむと、ヤヨイの顔に近づいた。

 そして、ヤヨイの唇に自分の唇を押し付けた。


「んむっ……!?」


 口移し。

 ルナの口から、ぬるい水がヤヨイの口内へと流れ込んでくる。

 それは単なる水分補給ではない。支配の儀式だ。

 ヤヨイは貪るように水を飲むしかなかった。それが、ルナの唾液と混ざり合ったものであっても。


「ぷはっ……。変な感覚にゃ。……不思議だぬ。ママ殿のキスと違う味だニャ」


 ルナは唇を離し、首をかしげる。

 ヤヨイは荒い息をつきながら、屈辱と安堵がないまぜになった複雑な表情を浮かべていた。


「お願い……ほどいて……寝かして……限界……」

「うーん。おもちゃは、飽きるまで遊ぶか、捨てるかだぬ。……大切にしまっておくなんて、しないニャ」


 ルナの言葉に、ヤヨイが戦慄する。

 この悪魔は、飽きたら自分をどうするつもりなのか。


「お腹、空いただろう?」


 ルナはポケットから、何かを取り出した。

 緑色にうごめく、太い芋虫だ。


「……っ!?」

「食え」


 拒否する間もなく、芋虫がヤヨイの口にねじ込まれる。

 口の中を這い回る無数の脚。独特の青臭い匂い。


「んんーっ!! んぐっ! おぇっ……!」


 吐き出そうとするが、ルナの手が口を塞いでいる。

 噛み砕くこともできず、ただ口の中で暴れる異物の感触に、ヤヨイは涙を流して嗚咽した。

 喉がヒューヒューと鳴る。


「なんだ、噛めないのか? うまいぞ、ドロッとした中身が濃厚で」


 ルナは呆れたように言い、ヤヨイの口から涎まみれの芋虫を取り出した。

 そして、あろうことか、それを自分の口へと放り込んだ。


 グチャリ。


 小気味よい音と共に、ルナが芋虫を咀嚼する。

 口の端から緑色の体液が垂れる。


「……ん。美味しいぬ」


 そしてルナは、ヤヨイの顔に自分の顔を近づけた。

 吐息がかかる距離。ルナの口から、青臭い体液の匂いが漂う。


「仕方ない。……あたしが噛んでやったから、食べやすくしてやるニャ」

「ひっ、や……!」


 ルナの唇が、ヤヨイの唇に重なる。

 二度目の口移し。だが、今度は水ではない。

 ぬるりとした舌が侵入し、噛み砕かれた芋虫のペーストと、ルナの唾液が、ドロリとヤヨイの口内へと流れ込んでくる。


「んぐっ……んんっ……! おぼっ……!」

「飲め。……全部、あたしを受け入れろ」


 逃げ場のないキス。

 喉を通る異物の感触と、目の前にあるルナの恍惚とした瞳。

 ヤヨイの喉がゴクリと鳴り、強制的にそれを嚥下させられる。

 生理的な嫌悪感で、全身が粟立つ。


「はぁ……。最高だぬ。人間って、楽しい」


 ルナは唇を離し、下腹部を押さえてその場にへたり込んだ。

 快感。征服感。

 目の前で虚ろな目をして涙を流すヤヨイは、もうルナに逆らうことはないだろう。


「……最後だニャ」


 ルナはまだ残っていた芋虫の群れを手に取り、ヤヨイの引き裂かれた下着の中へと視線を落とした。


「足が多いヤツは毒があるから、このツルツルしたのを入れてあげよう」

「や、やめ……! いやぁあ……!」


 ヤヨイが首を左右に振って絶叫する。

 だが、無慈悲な手によって、秘部に冷たい蟲たちが押し込まれていく。


「あ゛あ゛っ……! うごい……てる……なかで……!」


 極限の恐怖と、体内に侵入する異物の感覚。

 ヤヨイの精神はついに崩壊した。

 括約筋が完全に緩み、ブリュ、と汚い音を立てて、彼女は脱糞した。排泄物が太ももを伝い、地面を汚す。

 羞恥と絶望で、ヤヨイは白目を剥いて痙攣した。


「……ん。汚いぬ」


 ルナは鼻をつまみ、しかし満足げにその惨状を見下ろした。


「まあ、こんなもんかにゃ。殺すのは、いつでもできるぬ」


 ルナは汚物にまみれたヤヨイの頬をペチペチと叩き、うつろな瞳を自分に向けさせる。


「ヤヨイ殿。お前は、いい遊び相手になるにゃ。……お前はこれから、あたしのためだけに生きるぬ」


 それは、魂への刻印だった。

 死ぬよりも深く、支配されること。


「じゃあ、帰るにゃ」


 ルナは興味を失ったように背を向け、軽やかな足取りで洞窟を去っていった。

 残されたのは、糞尿と蟲にまみれ、心身共に壊された少女だけだった。


 ***


 その翌日。

 行方不明になっていたヤヨイを捜索していた大人たちが、洞窟の奥で彼女を発見した。

 発見された時、ヤヨイは柱に縛り付けられたまま、虚空を見つめて笑っていたという。

 その股間からは、数匹の芋虫が這い出していたが、彼女はそれを愛おしそうに眺めていたと伝えられている。


(第5章 完)

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